頭のフケ
皮膚に炎症があると、皮膚のターンオーバー(皮膚の新陳代謝)が促進します。
ターンオーバーが促進されると、白い粉状の皮膚片がポロポロ落ちます。
例えば、日焼けの後の皮めくれも、皮膚炎に伴うターンオーバーの亢進によって生じます。
頭のフケも、頭の皮膚炎で生じます。
頭の皮膚炎では、頻度が多く、慢性的に持続するものとして「脂漏性皮膚炎」があります。
フケ症をおこす皮膚疾患
頭部にフケ症を生じるものとして、
尋常性乾癬
カンジダ症
アトピー性皮膚炎などがあります。
いずれの場合は、フケだけにとどまらず、皮膚の赤みが目立つことが多いです。
皮膚の赤みが目立たず、フケが主体であれば、脂漏性皮膚炎の初期段階であることが多いです。
脂漏性皮膚炎とは
皮脂分泌の活発な頭部に多く、顔のTゾーン、鼻唇溝にも出現します。
皮脂の分泌が増えるとともに、増えたカビ(真菌)が脂質を分解する際に皮膚に炎症を起こします。
皮膚が赤くなったり、ポロポロとむけたり、痒みを伴います。
フケの原因となるものの多くは脂漏性皮膚炎です。
市販されているフケ用シャンプーも、脂漏性皮膚炎の治療を目的としています。
脂漏性皮膚炎の治療
皮膚炎、痒み治療のお薬
ステロイドローションの外用 | 皮膚の炎症、痒みの治療。 |
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抗アレルギー薬の内服 | 痒みの治療のために使用します。 |
カビ治療のお薬
抗真菌薬薬ローションの外用 | 保険治療で処方が可能です。 |
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抗真菌シャンプー | 保険治療ではありません。薬局などで購入可能です。 |
よくある質問
洗髪の注意はありますか。


洗うときには患部を強くこすらないようにして、低刺激性のシャンプーを使いましょう。
抗真菌薬含有シャンプーも効果的です。
お勧めのシャンプーはありますか。


抗真菌薬配合+抗菌成分(オクトピロックスなど)配合
抗菌成分(オクトピロックスなど)のみ配合
前者が値段も高いですが、フケ用目的でしたら前者の抗真菌成分配合を選ぶようにしましょう。
持田ヘルスケアのコラージュフルフルシリーズはおすすめしています。
食生活で注意することはありますか。


皮脂の分泌を促進する、当分の多い菓子類やアルコールなどは控えましょう。
また、便秘は皮膚症状を悪化させることがありますので、食物繊維を多くとるようにしましょう。
ストレスも原因になりますか。


規則正しい生活を心がけましょう。