GLP-1ダイエットとは
GLP-1とは体内に存在するホルモンで、食事刺激に反応して小腸から分泌されます。
膵臓からのインスリン分泌を助ける働きもあるため、糖尿病治療薬として保険適応があります。
食欲を抑制する働きがあるため、欧米では肥満治療薬として用いられています。
日本では肥満治療薬としての保険適応は無いため、自費診療となります。
GLP-1ダイエットの効果
減量効果があることが報告されています。
米国、欧州、韓国などで肥満治療薬として承認されています。
日本では肥満治療としては保険適応が無いため、自費診療になります。
肥満治療患者564名の海外研究
対象 | 糖尿病ではない、BMI30以上の肥満患者564名(18~65歳) |
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方法 | リラグリチド1.2mg、リラグリチド1.8mg、リラグリチド2.4mg、リラグリチド3.0mg、プラセボ(偽薬)、ゼニカルの6種類のグループに分けた。 全てのグループで減量食と適度な運動を行った。 20週間後の減量効果を測定した。 |
結果 | <減量効果> 全てのリラグリチドグループは、プラセボグループとゼニカルグループに有意差をもって体重が減少した。 リラグリチド1.2mgグループで、平均体重減少は4.8kg。 リラグリチド1.8mgグループで、平均体重減少は5.5kg。 リラグリチド2.4mgグループで、平均体重減少は6.3kg。 リラグリチド3.0mgグループで、平均体重減少は7.2kg。 プラセボグループで、平均体重減少は2.8kg。 ゼニカルグループで、平均体重減少は4.1kg。 ![]() <副次的効果や副作用> 重篤な副作用は無かった。 全てのリラグリチドグループで高血圧症が改善した。 全てのリラグリチドグループで糖尿病予備軍の状態が軽減した。 |
上記研究の2年間の追跡研究
対象 | 上記研究の患者さん |
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方法 | 4つのリラグリチドグループとプラセボグループは、開始1年後にリラグリチド2.4-3㎎治療に切り替えて、開始2年後までの経過をフォローアップした。 ゼニカルグループは切り替えずに2年間経過をフォローアップした。 |
結果 | 開始2年後に、7.8㎏の体重減少を維持できた。 開始2年後に、メタボリックシンドロームの状態が59%減少した。 開始2年後に、糖尿病予備軍の状態が52%減少した。 最も頻度の高い副作用は、軽度~中等度の気持ち悪さ・吐き気であった。 |
GLP1ダイエットの特徴
成功しやすい。
- ダイエットは正しい食事管理が最も重要です。
- 最も重要である食事管理を強力にサポートしてくれるのがGLP-1ダイエットです。
- 「1回の食事で食べ過ぎない」「間食をしないようにする」と言ったダイエットの基本である食生活の改善を強力にサポートしてくれます。
- 自然と摂取カロリーが減るため、健康的に体重が落ちていきます。
継続しやすい。
- ダイエットでは食事管理が最も重要です。
- 自分で食事をコントロールできればよいのですが、食事管理はストレスを感じやすくうまく行かないことが多いです。
- GLP-1ダイエットでは自然に食欲が抑えられるため、ストレスを感じにくく継続できます。
アメリカ・ヨーロッパで承認済み
- GLP-1は、日本では糖尿病治療薬とし保険適応ですが、アメリカ・ヨーロッパでは肥満治療薬としても承認されています。
- (※欧米では高度肥満治療に保険適応で合って、すべてのダイエットに保険適応というわけではありません)
GLP1ダイエットの注意点
GLP-1ダイエットの高いダイエット成功率が注目される一方で、間違ったネット広告が問題になっています。
効果や副作用について、間違った情報には注意してください。
我慢・努力は一切なし!楽して痩せる!
- ダイエットをしたい意識があれば、強力なサポートになります。
- 何もしなくても自動的に痩せるわけではありません。
つらい思いは一切なし!
- どんな薬剤にも副作用のリスクはあります。
- 気持ち悪さが出る人もいますので、初回は1本で試してみることをおすすめしています。
1カ月で●●㎏減少!
- 摂取カロリーを適切に調整し食べ過ぎないことでダイエットをサポートしてくれるダイエット法です。
- ですので、最初の2週間で2㎏以上のダイエットに成功する方は結構いらっしゃいますが、
- 1か月で2桁kgのような急激な体重減少を狙ったダイエットではありません。
海外でポピュラーなダイエット法
- アメリカ・ヨーロッパでは肥満治療薬としても承認されています。
- しかし、高度な肥満治療への適応であって、一般的なダイエット法としてポピュラーというわけではありません。
GLP-1ダイエット注射の使い方
0.3㎎で治療を開始します。
吐き気、気持ち悪さが強く出る場合は、2~3日に1回など注射の頻度を下げることもあります。
0.3㎎で食欲が止まっていれば、0.3㎎で継続します。
食欲が止まらなければ、0.6㎎に増量します。
食欲が止まらなければ、0.9㎎にと、さらに0.3mgずつ増量します。(最大量1.8㎎)
食欲が止まっていれば、その量を維持量として継続します。
GLP1ダイエットの副作用
治療初期に胃部不快感・胃が張っている感じ・頭痛・便秘・下痢といった消化器症状が出ることがあります。
注射部位に内出血が起こることがあります。
注射部位に赤み・腫れ・かゆみが起こることがあります。
※GLP-1ダイエット注射治療について
未承認医薬品等(異なる目的での使用)
ビクトーザは、医薬品医療機器等法において、「2型糖尿病」の効能・効果で承認されていますが、当院で行う肥満治療目的での使用については国内で承認されていません。
入手経度等
国内の医薬品卸業者より国内承認薬を仕入れています。
国内の承認医薬品の有無
国内で「肥満治療」の効能・効果で承認されている、GLP-1製剤はありません。
諸外国における安全性などに係る情報
サクセンダ(ビクトーザと同一成分・製造会社)が、米国FDA(アメリカ食品医薬品局)をはじめ、諸外国で肥満治療薬として承認されております。
GLP1ダイエットの費用
全て、消費税込みです。
ビクトーザ1本で、10~60日分です(最小用量0.3㎎~最大容量1.8㎎)。
ビクトーザ1本に、注射針28本をお付けいたします。
初診料 | 3,300円 |
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再診料 | 1,100円 |
薬剤料 | ビクトーザ1本 22,000円/本(初回お試し) ビクトーザ1本 33,000円/本 ビクトーザ5本 29,700円/本(10%割引) ビクトーザ8本 26,400円/本(20%割引) |
針代 | 1本につき28本無料 14本550円 |
よくある質問
GLP-1注射は痛いですか。


血液検査や、インフルエンザ予防接種で使用するハリと異なり、とても細い針を使用します。
GLP-1注射は副作用はありますか。


そのため、少ない容量で治療をはじめて、経過を見ながら容量を増やしていきます。
ビクトーザとサクセンダはどう違いますか。


ビクトーザは糖尿病治療薬として、サクセンダは肥満治療薬としてパッケージされています。
違いは注射容量を設定するダイヤルの最大値が異なるくらいです。
ビクトーザとオゼンピックはどう違いますか。


オゼンピックは週1接種するタイプのGLP-1製剤です。
オゼンピックは週1回接種で良いため楽ちんです。
その代わり、ビクトーザよりも針が太いため痛みを感じやすい、副作用が出た時も1週間程度持続しやすいといった側面もあります。
そのため、ビクトーザから使い始めてみることをお勧めしています。
ビクトーザでダイエットに成功した後に、ビクトーザをやめたら体重は戻ってしまいますか。


食べることを我慢するダイエットと比べてるとリバウンドはしにくいと感じています。
食欲を抑えて食事をコントロールするダイエットですので、ダイエット中に食事を我慢しているストレスが少ないためです。