イベルメクチン2カ月後

酒さのイベルメクチン外用治療とは

酒さの塗り薬

酒さの治療では、メトロニダゾール外用治療が欧米では30年以上前から標準治療として使用されてきました。
最近では新しくイベルメクチン外用治療も広く行われるようになってきています。
メトロニダゾールは1988年にアメリカで承認、2022年には日本でも承認されました。
イベルメクチンクリームは、アメリカで2015年に承認、日本ではまだ未承認の自費治療となっています。
 

イベルメクチン外用治療

ニキビのような赤いポツポツ(丘疹、膿疱)が見られるときに特に効果的です。
酒さは、皮膚のコンディションが悪くなることで、常在菌(誰の皮膚にも常にいる菌)のニキビダニが増えてしまうことが知られています。
イベルメクチンクリームは、抗炎症効果と増えてしまったニキビダニに対する殺菌効果により治療効果があります。
副作用が少ないことでも知られています。
 

イベルメクチンの効果

 イベルメクチン外用薬の複数の臨床試験まとめ

中等症~重症型の丘疹膿疱型酒さの患者さんを対象にした、イベルメクチン外用治療の有効性・安全性を検証した複数の臨床研究のまとめ

対象患者

中等度76~83%、重症17~24%
平均年齢50~52歳
ぽつぽつした赤み(丘疹)が、15~70個みられた(平均30個程度)。
赤み(紅斑)が中等度以上である。

イベルメクチンの効果(コントロール群との比較)

  • 病変の数は、イベルメクチン群で優位に減少した。
  • 皮膚病変の国際評価スコア(IGAスコア)は、イベルメクチン群で優位に減少した。
  • 医師の重症度評価は、イベルメクチン群で優位に改善がみられた。
  • 患者満足度は、イベルメクチン群で優位に高かった。(イベルメクチン群66.2~69.0%、基剤群34.4~38.6%)

イベルメクチンの効果(メトロニダゾール外用薬との比較)

  • 病変の数は、イベルメクチン群で優位に減少した(83.0%対73.7%)
  • IGAスコア≤1を達成は、イベルメクチン群が有意に多かった(84.9%対75.4%)
  • IGA=0達成は、イベルメクチン群が優位に多かった(34.9%対21.7%)
  • 再発(IGA2以上と定義)までの期間は、イベルメクチン群の方が遅かった(115日対85日)
  • 患者満足度は、イベルメクチン群で有意に高かった(85.5%対74.8%)

イベルメクチンの副作用

  • コントロール群と同等の副作用であった。
  • 大きな副作用は見られなかった。
  • アゼライン酸より優位に副作用が少なかった。

イベルメクチン外用薬は、従来のメトロニダゾール外用薬よりもより強力な治療効果があります。
副作用も少なく、刺激感も無く使用しやすい治療薬です。

 

イベルメクチンの症例写真

イベルメクチンを使用した複合治療の患者様の治療経過。

酒さ1

酒さ2

使用できない方

  • 妊娠中の方
  • 授乳中の方

 

イベルメクチンクリームの費用

 全て、税込みです。

薬剤料 

イベルメクチンクリーム10g 2,200円

イベルメクチンクリーム30g 4,400円

 

よくある質問

Q
副作用(皮膚への刺激)はありますか。

A
刺激症状が少なく、カブレることもほとんどありません。
研究でも、コントロール群(イベルメクチンが入っていない基剤のみの塗り薬)と副作用は同程度でした。
 

Q
長期間使用できますか。

A
海外の臨床試験で1年間の連続使用でも問題が無かったことが報告されています。
それ以上の年単位の使用もトラブルが少なく使用できることが多いと考えています。
 

Q
どれくらいで効果が出ますか。

A
2週間程度で効果が見られ始めます。

 

 

WRITER 
うらた皮膚科 院長
日本皮膚科学会認定専門医