後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)
後天性真皮メラノサイトーシス(ADM) とは

ADMとは
子供の時には無かったシミが、20歳代くらいの大人になってから生じます。
両頬部・左右のおでこ・下まぶたに、米粒~小さな小豆大くらいのソバカスより少し大きなシミが多発します。
色調は灰色や褐色でややくすんで見えることがあります(シミが深いところにあるため)。
ADMの原因と治療
成人期になって真皮メラノサイト(深いところの色素細胞)が活性化することでシミを生じます
紫外線や女性ホルモンなどの影響が推測されていますが、原因はわかっていません。
病変が深いため、レーザーフェイシャル、IPL、トーニング、塗り薬(ハイドロキノン・トレチノイン)は無効です。
ピコレーザーやQスイッチレーザーで治療を行います。
回数・時間はかかりますが、レーザーでかなりきれいに出来ます。
肝斑と合併して生じることが多く、合併している場合はレーザー治療前に飲み薬・塗り薬の前治療が必要になります。
後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)のレーザー治療
非常に良い適応。
治療反応は良いですが、複数回の治療が必要になります。
治療期間に、炎症後色素沈着が強く出ることが多いです。
病変が深いため、レーザーフェイシャル、IPL、レーザートーニングは無効です。
治療は、Qスイッチレーザー、ピコレーザーで可能です。
広範囲のシミには、ダウインタイムの少ないピコレーザーは良い適応です。
ピコレーザー
後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)の塗り薬治療
効果はありません。(病変が深いため)
肝斑合併例が多いため、肝斑治療としてレーザー治療前に行うことが良くあります。
後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)の飲み薬治療
単独での効果はありません。
肝斑合併例が多たいめ、その場合はレーザー治療前にトランサミン内服を行います。
炎症後色素沈着の発生抑制に、レーザー治療中にビタミンC内服をすることがあります。