ホルモン治療の症例写真
当院の患者様の治療経過です。
症例1 顔のニキビ
治療前
治療後
治療内容:スピロノラクトン+低用量ピル
費用:6,050~15,950円(30日分)
リスク:薬疹、生理不順、乳房痛、血液検査異常など
症例2 背中のニキビ
治療前
治療後
治療内容:スピロノラクトン+低用量ピル
費用:6,050~15,950円(30日分)
リスク:薬疹、生理不順、乳房痛、血液検査異常など
ニキビのホルモン治療とは
ホルモン治療とは
保険診療で改善しない重症ニキビの治療に使用します。
スピロノラクトンによる抗男性ホルモン作用により「過剰な皮脂分泌を抑制」して、ニキビを治療します。
欧米では難治性の女性ニキビの治療としてガイドラインでも推奨されています。
治療薬のスピロトラクトンは、むくみ治療などの利尿薬として厚生労働省に承認されています。
ニキビには未承認のため自費診療となります。
ホルモン治療の適応となる方
- 保険のニキビ治療では治らない方
- 成人女性の生理周期で増悪する大人ニキビ
- フェイスラインに繰り返す赤ニキビ
- 背部や胸の広範囲の治りにくいニキビ
ホルモン治療を使えない方
- 妊娠中、授乳中
- 腎障害、肝障害、副腎不全、心疾患や、脳動脈硬化症、高カリウム血症がある方
- タクロリムス、ミトタン、エプレレノンを内服中の方
- 治療薬にアレルギーがある方」
治療の流れ
100~200㎎から治療を開始します。
改善していなければ、用量を増やします。経過を見ながら増減します。
治療開始後は一時的な増悪をすることがあります。
治療をやめても再発しなくなることもありますが、3人に2人程度は再発をします。
再発時は治療を再開します。
安全性が高い治療方法であるため、50~100㎎での少量維持治療を継続して再発しないようにコントロールすることもあります。
治療期間中は定期的な血液検査を行います。
副作用
ニキビのホルモン治療の副作用について
副作用は容量が増えるほど起きやすくなります。
副作用は早期に対処することで服用中止後にすみやかに消退します。
副作用の確認のため、定期的な採血検査を行います。
軽い副作用
下の副作用のいずれかが見られた場合は、医師に伝えてください。
これらの副作用は一般的に軽度で用量を減らすかまたは使用を中止することにより、ほとんどの症状は数日から数週間で完全に消失します。
月経不順がおこることがあるため、低用量ピルを併用します。
発疹が出てしまう方は、治療を継続できません。
内分泌 | 女性型乳房、乳房腫脹、性欲減退、多毛、月経不順、無月経、閉経後の出血、音声低音化、乳房腫瘤、乳房痛 |
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過敏症 | 発疹、蕁麻疹、そう痒 |
精神神経系 | 眩暈、頭痛、四肢しびれ感、神経過敏、うつ状態、不安感、精神錯乱、運動失調、傾眠 |
肝臓 | AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、LDH上昇、ビリルビン上昇 |
腎臓 | BUN上昇 |
消化器 | 食欲不振、悪心・嘔吐、口渇、下痢、便秘 |
血液 | 白血球減少、血小板減少 |
その他 | 倦怠感、心悸亢進、発熱、肝斑、筋痙攣、脱毛 |
重い副作用
以下の副作用が現れた場合は、本剤の使用を中止し、医師に相談してください。
これらは重篤な副作用と考えられ、頻度は稀です。
- 電解質異常
- 急性腎不全
- 重症の薬疹
ホルモン治療の費用
全て、税込み価格です。
初診料 | 3,300円 |
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再診料 | 1,100円 |
検査料 | 1,650~3,300円 |
薬剤料 | スピロノラクトン 1日 50mg(30日分) 3,300円 1日100mg(30日分) 6,600円 1日150mg(30日分) 9,900円 1日200mg(30日分) 13,200円 |
よくある質問
「低用量ピル治療」が無効だったから、ホルモン治療は効果がないでしょうか?という患者さんがみえます。
「低用量ピル」単独治療よりも、「スピロノラクトン+低用量ピル」併用治療の方が強力な治療です。
スピロノラクトンは投与量を増量することで治療効果も強くなります。
女性の大人ニキビには非常に強い治療効果がありますので、「低用量ピル治療」が無効だった方にも十分効果が期待できます。
女性の大人ニキビはホルモン治療をまずお勧めしています。
副作用がより管理しやすいためです。
男性の場合は、ホルモン治療は行いませんのでイソトレチノイン治療となります。
※ホルモン治療について
未承認医薬品等(異なる目的での使用)
スピロノラクトンは、医薬品医療機器等法において、「高血圧症、浮腫など」の効能・効果で承認されていますが、当院で行うニキビ治療目的での使用については国内で承認されていません。
入手経度等
国内の医薬品卸業者より国内承認薬を仕入れています。
国内の承認医薬品の有無
スピロノラクトンは国内で承認されておりますが、承認されている効能・効果および用法・用量と当院での使用目的・方法は異なります。