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【皮膚科医監修】炎症後色素沈着とは?ニキビ跡や虫刺されシミの原因・治る期間と適切な治療法

PIH:POSTINFLAMMATORY PIGMENTATION
最終更新日:2026-05-20

ニキビや虫刺され、レーザー治療後に残る茶色いシミ「炎症後色素沈着」にお悩みではありませんか?本記事では皮膚科専門医の監修のもと、色素沈着が起こる原因や治るまでの期間について詳しく解説します。さらに、ハイドロキノンやトレチノインなどの外用薬、トラネキサム酸などの内服薬、レーザー治療のメリット・デメリット、肝斑との見分け方まで網羅。正しいケアと予防法で、透明感のある肌を取り戻しましょう。

当院の症例写真
炎症後色素沈着(PIH)とは?ニキビ跡や虫刺されシミの正体
炎症後色素沈着の主な症状と自然に治るまでの期間
なぜ消えない?炎症後色素沈着を引き起こす悪化の原因
炎症後色素沈着と他のシミ(肝斑・老人性色素斑など)との鑑別診断
皮膚科専門医が推奨する炎症後色素沈着の効果的な治療法
当院での治療
日常生活で気をつけるポイント
シミ外来の予約

case1:塗り薬治療

治療内容

塗り薬によるシミ治療

費用

HQクリア 9,900

トレチノイン20g 9,900円

副作用&リスク

赤み、皮むけ

case2:ピコレーザー治療

治療内容

ピコレーザーによるシミ治療

費用

5,600~11,850円

副作用&リスク

1~2週間程度のかさぶた

色素沈着、色素脱失

炎症後色素沈着の症例写真

当院の患者様の治療経過です。

皮膚疾患によるPIH(炎症後色素沈着)

症例1


治療前

治療3カ月後

徐々に薄くなります


治療5カ月後

さらに薄くなりました


治療後

とても綺麗になりました

治療内容:PIHに対する外用治療
費用:HQクリア9,900円x2本、トレチノイン20g9,900円x2本
リスク:痛み、赤み、水泡、色素沈着

シミ取りレーザー後のPIH(炎症後色素沈着)

症例2

レーザー治療前

治療前
レーザー治療後の炎症後色素沈着

シミ取りレーザー1カ月後

色素沈着が出ました。

レーザー治療後の炎症後色素沈着に対する塗り薬治療中

PIH治療中

塗り薬による赤みが出ています。

レーザー治療後の炎症後色素沈着に対する塗り薬治療後

PIH治療4カ月後

綺麗になりました。

治療内容:PIHに対する外用治療
費用:HQクリア9,900円x2本、トレチノイン20g9,900円x2本
リスク:痛み、赤み、水泡、色素沈着

症例3


治療前
老人性色素斑のピコレーザー治療1週間後

シミ取りレーザー1週間後

シミが剥がれました

老人性色素斑のピコレーザー治療1か月後

シミ取りレーザー1カ月後

色素沈着がでました。


PIH治療2カ月後

塗り薬で赤みが出ます。

炎症後色素沈着の外用治療半年後

PIH治療半年後

綺麗になりました。

治療内容:PIHに対する外用治療
費用:HQクリア 9,900~19,800円、トレチノインg 9,900~19,800円
リスク:痛み、赤み、水泡、色素沈着

症例4

老人性色素斑

治療前
老人性色素斑
シミ取りレーザー2週間後

シミ取りレーザー2週間後

シミが剥がれ赤みがあります

シミ取りレーザー1カ月後

シミ取りレーザー1カ月後

PIHが生じました


PIH治療2カ月後

綺麗になってきました

炎症後色素沈着の外用治療4か月後

PIH治療4カ月後

綺麗になりました

治療内容:PIHに対するセラピューティックプログラム
費用:バランサトナー 7,040~14,080円、ミラミン 14,080~28,160円、ミラミックス 13,640円、トレチノイン 3,300~19,800円
リスク:痛み、赤み、水泡、色素沈着

症例5

老人性色素斑

治療前

シミ取りレーザー1カ月後

色素沈着が出ました。

レーザー治療後の炎症後色素沈着の外用治療中

PIH治療中

塗り薬で赤みが出ます。

レーザー治療後の炎症後色素沈着の外用治療後

PIH治療後

綺麗になりました。

治療内容:PIHに対する外用治療
費用:HQクリア 9,900~19,800円、トレチノインg 9,900~19,800円
リスク:痛み、赤み、水泡、色素沈着

炎症後色素沈着(PIH)とは?ニキビ跡や虫刺されシミの正体

炎症後色素沈着のイラスト
皮膚にトラブルが起きた後、赤みや腫れが引いたのにもかかわらず、茶色いシミのような痕が残ってしまった経験はないでしょうか。それは医学的に「炎症後色素沈着(Post-Inflammatory Hyperpigmentation:PIH)」と呼ばれる症状です。ここでは、その正体と皮膚の内部で何が起きているのか、発生するメカニズムについて詳しく解説します。

炎症後色素沈着が起こる皮膚のメカニズム

炎症後色素沈着とは、その名前が示す通り、皮膚に何らかの炎症が起きた後に発生する色素の過剰な沈着現象です。ニキビや虫刺され、擦り傷、あるいはヤケドなどのダメージを皮膚が受けると、皮膚の内部では細胞を守ろうとする防御反応が働きます
この時、皮膚内では「アラキドン酸カスケード」と呼ばれる炎症のシグナルが活性化し、炎症性サイトカイン(IL-6やTNF-αなど)が大量に放出されます 。この過程で産生されるプロスタグランジンなどの物質が、表皮の奥(基底層)にあるメラノサイト(色素細胞)を強く刺激します 。刺激を受けたメラノサイトは、ダメージから皮膚の細胞核を守るために「日傘」の役割を果たすメラニン色素を過剰に生成します
通常、生成されたメラニン色素は肌のターンオーバー(新陳代謝)とともに表面へと押し上げられ、最終的には垢として剥がれ落ちます 。しかし、炎症が非常に強かったり、長期間続いたりすると、メラニンの生成量が排出量を上回り、皮膚内に大量に滞留してしまいます。これが、茶色いシミとして定着してしまうメカニズムです

ニキビ跡の「赤み(PIE)」と「茶色いシミ(PIH)」の違い

ニキビなどの炎症が治まった後に残る痕には、大きく分けて「赤み」と「茶色いシミ」の2種類が存在し、これらは原因と治療法が根本的に異なります。

炎症後紅斑(PIE)とは

赤みとして残るものは、医学的には「炎症後紅斑(Post-Inflammatory Erythema:PIE)」と呼ばれ、ニキビに伴うものは「PAE (post-acne erythema)」とも称されます 。これは、炎症によって皮膚内の毛細血管が拡張し、血流が増加している状態が皮膚の表面から透けて見えているものです 。時間が経過するにつれて少しずつ薄くなっていきますが、自然に消えるまでに3〜6ヶ月、長ければ1年以上持続することもあります 。洗顔や入浴時など、血行が良くなった際に赤みが強くなるのが特徴です。

炎症後色素沈着(PIH)への移行

一方で「炎症後色素沈着」は、血管の拡張ではなく、前述の通りメラニン色素そのものが皮膚に沈着している状態です 。炎症による赤み(紅斑)が引いた後に、茶色っぽく色が変化してきた場合は、色素沈着へと移行している証拠です 。赤みに対しては血管に働きかけるアプローチが、茶色いシミに対してはメラニンの排出を促すアプローチが必要となるため、現在の自分の肌状態がどちらに当てはまるのかを正しく見極めることが重要です。

炎症後色素沈着の主な症状と自然に治るまでの期間

炎症後色素沈着は、一度できてしまうと「このまま一生消えないのではないか」と不安に感じる方も多いですが、基本的には時間が経てば少しずつ薄くなっていくのが特徴です。しかし、発生した部位や炎症の深さによって、治るまでの期間には大きな差が生じます。

顔と体におけるターンオーバー(肌の代謝)の違い

人間の皮膚は、基底層で新しい細胞が生まれ、徐々に表面へと押し上げられて最後は角質となり剥がれ落ちる「ターンオーバー」を絶えず繰り返しています。炎症後色素沈着が自然に治るまでの期間は、このターンオーバーの速度に大きく依存しています。

顔の治癒期間の目安

一般的に、顔の皮膚は他の部位に比べて血流が豊富でターンオーバーが比較的活発です。そのため、顔にできた一時的な炎症後色素沈着であれば、約半年から1年程度で自然に薄くなり、目立たなくなることが多いとされています

体の治癒期間の目安

一方で、背中や腕、脚など体の皮膚は顔に比べて代謝のサイクルが遅く、皮膚の厚みもあるため、メラニンが排出されるまでに長い時間がかかります 。そのため、体にできた虫刺され跡やヤケドの跡などは、自然に消えるまでに1年から2年以上、あるいはそれ以上の長期にわたる期間が必要になることが一般的です

症状が長引き、皮膚科での専門的な治療が必要になるケース

一時的な色素沈着であれば自然回復が見込めますが、すべてのケースがスムーズに治るわけではありません。自己流のケアでは限界があり、皮膚科専門医の介入が必要となるケースが存在します。

真皮層への「色素失調」が起きている場合

傷の治りに時間がかかったり、同じ場所を何度もかきむしって炎症状態が長期間続いたりすると、メラニン色素が表皮(皮膚の浅い層)にとどまらず、基底層の膜を突き破って真皮(皮膚の深い層)へと落ち込んでしまうことがあります 。真皮層に落ち込んだメラニンは、通常のターンオーバーでは体外へ排出されにくく、自然に消えることは極めて困難になります。
このように色素が深く定着してしまった場合や、見た目の問題が患者様の精神的なストレスとなり、生活の質(QOL)に大きく影響している場合は、自然治癒を待つのではなく、医療機関専用の外用薬やレーザー治療などを組み合わせた積極的な治療が必要となります

なぜ消えない?炎症後色素沈着を引き起こす悪化の原因

炎症後色素沈着を早く治し、また新たなシミを作らないためには、どのような行動や皮膚トラブルが引き金になるのかを理解することが不可欠です。日常の些細な習慣が、シミを長引かせる原因になっていることも少なくありません。

ニキビの悪化、虫刺され、湿疹などの日常的な皮膚トラブル

最も代表的な原因は、日常的に起こりやすい皮膚トラブルそのものです。特に以下のようなケースは、強い色素沈着を残しやすい傾向があります。

  • ニキビの悪化: 初期の段階(白ニキビ)で適切な処置を行わず、赤く腫れ上がる炎症性ニキビや、膿を持つ化膿性ニキビへと進行させてしまうと、周囲の組織に強いダメージを与えます 。また、自分で無理に潰してしまうと、組織が破壊されて炎症が深部まで及び、高確率で濃い色素沈着を残します。

  • 虫刺されの搔き壊し: 虫刺されによる強いかゆみに耐えきれず、無意識にかきむしってしまうと、皮膚のバリア機能が破壊され、二次的な炎症を引き起こします

  • 湿疹やかぶれ(接触皮膚炎): アレルギー反応や化粧品かぶれなどによる湿疹も、適切なステロイド外用薬などで早期に鎮火させないと、長引くほどにメラノサイトが刺激され続け、広範囲に茶色いシミを残す原因となります

洗顔や入浴時の過度な摩擦(ゴシゴシ洗い)による物理的刺激

目立った皮膚トラブルがないにもかかわらず、顔全体や体の特定の部位に色素沈着が起こる場合、毎日のスキンケアや入浴習慣に原因が潜んでいることがあります
洗顔時やクレンジングの際に肌をゴシゴシと強くこするように洗ったり、入浴時にナイロンタオルや硬いボディブラシで体を強く擦ったりする行為は、肌にとって強い「物理的刺激(摩擦)」となります 。肌は摩擦による刺激を受けると、それを「外部からの攻撃(軽微な炎症)」とみなし、防御反応としてメラノサイトを活性化させます

シミ取りレーザー治療後の副作用による一時的な色素沈着

皮膚科や美容クリニックで、老人性色素斑などのシミ取りレーザー治療を受けた後に、かえってシミが濃くなったように感じることがあります。これは治療の失敗ではなく、「レーザー照射による炎症後色素沈着(戻りジミ)」と呼ばれる現象です
レーザー治療後に色素沈着ができる原因は、主に以下の4つが挙げられます

  1. 照射による炎症: レーザーの高熱エネルギーが皮膚組織を破壊する際、必然的に生じる一時的な炎症反応。

  2. メラノサイトの活性化: 炎症の刺激を受けた周囲のメラノサイトが、一時的にメラニンを過剰生成してしまう反応。

  3. デリケートな肌状態: 照射後の皮膚は一時的にバリア機能を失い、非常に敏感で外的刺激を受けやすい状態になっているため。

  4. 治療後の不適切なケア: かさぶたを無理に剥がしてしまったり、摩擦を与えたり、紫外線対策が不十分であったりすること。

このレーザー後の色素沈着は、治療後2週間から1か月以内に現れることが多く、一時的にシミが濃く見えますが、適切なアフターケアを行えば時間経過とともに必ず薄くなっていきます

炎症後色素沈着と他のシミ(肝斑・老人性色素斑など)との鑑別診断

顔にできたシミが「炎症後色素沈着」であるか、それとも他の種類のシミであるかを正確に見極めることは、治療法を決定する上で極めて重要です。シミの種類によっては適さない治療を行うことで、かえって症状が悪化するリスクがあるからです。
以下の表は、皮膚科における代表的なシミ・色素性疾患の鑑別診断の要点を示したものです。

  主な原因と発症メカニズム 症状の特徴
炎症後色素沈着 ニキビ、虫刺され、火傷、摩擦などの炎症後のメラニン過剰生成 炎症が起きた部位に一致して現れる茶褐色のシミ。時間経過で薄くなることが多い 。
老人性色素斑 長期間の慢性的な紫外線暴露によるダメージの蓄積(日光性黒子) 境界がくっきりと明瞭な褐色斑。加齢とともに増加し、自然には消えない 。
肝斑(かんぱん) 女性ホルモンの影響、摩擦刺激、ストレスなど 両頬や額などに左右対称にもやもやと広がる。妊娠や経口避妊薬の使用で悪化することがある 。
雀卵斑(そばかす) 遺伝的要因が強い 鼻を中心に左右の頬に散在する細かい褐色斑。幼少期から思春期に目立ちやすい 。
ADM 真皮層(深い層)における異常なメラノサイトの増殖・沈着(後天性真皮メラノサイトーシス) 夏に濃くなる傾向

紫外線ダメージが蓄積して現れる「老人性色素斑」との違い

老人性色素斑(日光性黒子)は、長年にわたる紫外線の蓄積ダメージによって引き起こされる、最も一般的なシミです 。炎症後色素沈着が「炎症が起きた場所」という局所的な原因に一致して現れるのに対し、老人性色素斑は顔の側面や手の甲など、日光を浴びやすい部位に現れます 。このシミに対しては、トラネキサム酸などの内服薬の効果は認められず、レーザー治療が第一選択となることが多い点が異なります

女性ホルモンの乱れや摩擦が関与する「肝斑(かんぱん)」との見分け方

肝斑は、主に30代から50代の女性に多く見られる特殊なシミです 。頬骨の高い位置や額、口の周りなどに、左右対称に、輪郭がもやもやと広がって現れるのが最大の特徴です 。炎症後色素沈着も摩擦で悪化するため混同されやすいですが、肝斑はより広範囲で左右対称である点が鑑別のポイントです。また、肝斑に対して強い出力のレーザーを不用意に照射すると症状が悪化するため、トラネキサム酸の内服や、刺激の少ないレーザートーニングなどが推奨されます
専門医は、ダーモスコピー(皮膚拡大鏡)などの機器を用いてこれらの特徴を正確に診断し、一人ひとりの患者様に最適な治療方針を決定します。

皮膚科専門医が推奨する炎症後色素沈着の効果的な治療法

炎症後色素沈着の治療は、一つの特効薬があるわけではなく、いくつかの原則に基づいたアプローチを組み合わせることが重要です。焦らず、段階的に取り組んでいきましょう。

治療の鉄則:まずは「火事」を消すことから

どんなに優れた美白治療を行っても、色素沈着の原因である「炎症」が続いていては意味がありません 。
治療の第一歩は、炎症の原因を取り除くことです。

ニキビ

まずはニキビそのものの治療を最優先します 。

湿疹やかぶれ

皮膚科で適切な塗り薬を処方してもらい、炎症を鎮めます。

摩擦

ゴシゴシ洗う癖など生活習慣の開園が必要です。

この大前提をクリアして初めて、色素沈着に対する治療が効果を発揮します。

時間という名の薬:自然な回復を待つ

多くの場合、炎症後色素沈着は、肌のターンオーバーとともに自然に薄くなっていきます。
そのため、「何もしない(ただし、紫外線対策と刺激の回避は徹底する)」というのも、有効な治療選択肢の一つです。
ただし、回復には時間が必要です。一般的な目安として、

顔の場合

約半年~1年

体の場合

1年~2年以上(皮膚の代謝が遅いため

この期間を長く感じるか、自然な治癒を待つかは人それぞれです。より早く、あるいはより確実に改善したい場合は、積極的な治療を検討します。

皮膚科での専門的な治療

皮膚科では、色素沈着の状態や原因、患者さんの希望に応じて、様々な治療法を組み合わせて提案します。

内服薬(飲み薬)

体の内側から肌の再生をサポートし、メラニンの生成をコントロールします。

ビタミンC(シナールなど)

メラニンの生成を抑え、できてしまったメラニンを薄くする抗酸化作用があります 。

トラネキサム酸

メラノサイトの活性化を抑える働きがあり、炎症を鎮める効果も期待できます 。

L-システイン(ハイチオールなど)

肌の代謝を促進し、メラニンの排出を助けます 。

ビタミンE(ユベラなど)

強い抗酸化作用でビタミンCの働きを助け、血行を促進して肌のターンオーバーをサポートします 。

外用薬(塗り薬)

色素沈着に直接アプローチし、メラニンを薄くします。

ハイドロキノン

「肌の漂白剤」とも呼ばれ、メラニンが作られるのを抑制します。炎症ん後にメラニンが生成されやすい環境になっているため、それを抑制することで治療までの期間を短くします。副作用は比較て少ないですが、刺激を感じることもあるため、医師の指導のもとで使用することが重要です。

トレチノイン

 ビタミンA誘導体の一種で、肌のターンオーバーを促進させることで、メラニンを含んだ古い角質を速やかに排出させます 。色素沈着の治療では最も治療効果が高いもののひとつです。

皮むけや赤みなどの副反応は、主反応そのものなのである程度は必発となります。

美容皮膚科での施術

より積極的な治療を希望する場合や、セルフケアや薬物療法で改善が見られない場合に検討される選択肢です。それぞれの施術には特徴があり、肌の状態に合わせて選ぶことが大切です。

当院での治療

炎症後色素沈着の当院の治療方針

まずは診察して診断します。
炎症後色素沈着は、経過観察でも完治する可能性があります。
顔は数カ月で消えることもありますが、体は2~3年と時間がかかることがあります。
早く消したい場合、塗り薬やレーザー治療を検討します。
また、時間がたっても消えない場合も、塗り薬やレーザーによる治療を検討します。
治療をしても消しきれないこともあります。

炎症後色素沈着の生活指導

炎症をきたす原因(繰り返す湿疹やニキビなど)があれば治療をします。
炎症後色素沈着が改善が遅くなってしまうため、紫外線や摩擦を避けます。

炎症後色素沈着の塗り薬治療

積極的な治療の中で、まず行う治療です。
HQ・トレチノイン療法 ゼオスキンヘルス

炎症後色素沈着のレーザー治療

急性期

効果があることもありますが、悪くなることもあります。

レーザーの合併症に炎症後色素沈着があるため、弱いレーザーを何度か当てて効果を見る照射方法(ピコトーニング、ピコフラクショナル)になります。

慢性期

出来たばかりの炎症後色素沈着は経過観察や塗り薬治療をお勧めしていますが、長期に固定された炎症後色素沈着症はレーザー治療も効果的です。

外傷に伴うものであれば保険適応もあります。

ピコレーザー

日常生活で気をつけるポイント

炎症後色素沈着の改善と予防において、クリニックでの治療と同じくらい、あるいはそれ以上に重要なのが日々のセルフケアです。ここでは、日常生活に取り入れるべき「3つの柱」をご紹介します。

1:徹底した紫外線対策

これは、炎症後色素沈着のケアで最も基本的なことであり、最も重要な習慣です 。
紫外線を防ぐことで、既存のシミが濃くなるのを防ぎ、肌が本来持つ回復を最大限に引き出すことができます。

日焼け止めの選び方(SPFとPA)を理解する

SPF: 肌に赤みや炎症を起こさせる紫外線B波(UVB)を防ぐ指標です。数値が高いほど効果が長持ちしますが、肌への負担も考慮が必要です。日常生活ではSPF20~30、屋外での活動時間が長い場合はSPF30~50+を目安にしましょう 。

PA: 肌の奥深くまで届き、シワやたるみの原因となる紫外線A波(UVA)を防ぐ指標です。「+」の数が多いほど効果が高く、色素沈着の悪化を防ぐにはPA++以上、特に日差しの強い日はPA++++が推奨されます 。

正しい塗り方

十分な量: 効果を得るためには、十分な量を塗ることが不可欠です。顔全体であれば、大きめのパール粒1~2個分が目安です 。多くの人が推奨量の半分以下しか塗っておらず、表示されている効果を得られていないと言われています。

こまめな塗り直し: 日焼け止めは汗や皮脂、摩擦で落ちてしまいます。屋外では2~3時間おきに塗り直すことを習慣にしましょう 。

物理的な防御も組み合わせる

日焼け止めだけに頼らず、つばの広い帽子、UVカット機能のあるサングラスや日傘、長袖の衣類などを活用し、物理的に紫外線を遮断することも非常に効果的です 。特に紫外線の強い午前10時から午後2時の外出は、できるだけ避ける工夫をしましょう。

2:お肌の「優しいタッチ」を徹底する

慢性的な摩擦が色素沈着の大きな原因であることを思い出してください。肌に触れるすべての瞬間で、「優しさ」を意識することが、新たな色素沈着を防ぎ、改善を早める鍵となります。

摩擦レス洗顔法

まず手をきれいに洗い、洗顔料を手のひらでしっかりと泡立てます。弾力のある、きめ細かい泡をたっぷり作るのがポイントです。

指が直接肌に触れないように、泡のクッションで顔を包み込むように優しく洗います 。ゴシゴシこするのは厳禁です。

すすぎは、熱いお湯ではなく、ぬるま湯で。シャワーを直接顔に当てるのは水圧が刺激になるため避けましょう 。

水分を拭き取るときは、柔らかいタオルを顔に優しく押し当てるようにします。決してこすらないでください 。

スキンケア・メイク時の注意

化粧水や美容液は、肌を叩いたりこすったりせず、手のひらで優しく押し込むように(ハンドプレス)なじませます 。

衣類や生活習慣

肌触りの良い、柔らかい素材のタオルや衣類を選びましょう 。特に、脇やデリケートゾーンなど、色素沈着が気になる部分は、締め付けの少ない下着を選ぶなどの配慮が大切です 。

「触らない」勇気

できてしまったニキビや虫刺され、傷のかさぶたは、気になっても絶対に触ったり、掻いたり、潰したりしないでください 。

3:体の内側からのケア

健やかな肌は、健康的な生活習慣から作られます。食事や睡眠を見直すことは、肌のターンオーバーを正常化させ、色素沈着の回復を内側からサポートします。

美肌を育む食事

バランスの取れた食事を基本としながら、特に肌の健康に役立つ栄養素を意識的に摂取しましょう。

ビタミンC

抗酸化作用があり、メラニンの生成を抑制します。(パプリカ、ブロッコリー、キウイフルーツ、柑橘類など)

ビタミンA(β-カロテン)

皮膚や粘膜の健康を維持し、抗酸化作用があります。(にんじん、かぼちゃ、ほうれん草など)

ビタミンE

血行を促進し、強い抗酸化力で肌をダメージから守ります。(アーモンドなどのナッツ類、アボカド、植物油など)

L-システイン

肌の代謝を助けるアミノ酸の一種です。(大豆製品、小麦、肉、魚など)

ポリフェノール

強い抗酸化力を持つ成分です。(ベリー類、緑茶、カカオなど)

質の良い睡眠とストレス管理

肌の細胞が生まれ変わる「ターンオーバー」は、主に睡眠中に活発になります。質の良い睡眠を十分にとることは、何よりも効果的なスキンケアです 。

過度なストレスはホルモンバランスを乱し、肌のバリア機能や回復力を低下させます 。自分に合ったリラックス法を見つけることも大切です。

これら3つの柱は、どれか一つだけを行っても効果は限定的です。紫外線対策で守り、優しいタッチで新たな刺激を防ぎ、内側からのケアで回復力を高める。この総合的なアプローチこそが、炎症後色素沈着を乗り越えるための最も確実な道筋です。

ご予約方法

≪シミ外来専用の予約サイト≫でも、≪一般の外来受診≫でも、シミ・イボ・ホクロなどについてのご相談が可能です。

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Web順番予約の取り方
 
シミ外来ではスタッフによるカウンセリング後に、医師の診察を行っています。
診療の状況により、カウンセリング後の診察をお待ちいただくお時間が必要となりますことをご了承ください。

当日施術のご希望は空き状況によってご案内出来ないことがございます(別日の予約施術になります)
土曜日の当日施術は、特に予約施術が多いため待ち時間が長くなります。
最後の枠でのシミ外来のご予約は、麻酔ありでの施術が行えません。
詳しくは、こちらをご覧ください。→初診の方へ(Q&A)

 

問診票

事前に問診票のご記入をしていただくと、その後の診察をスムーズに進めることが出来ます。LinkIcon問診票ダウンロード

≪監修者プロフィール≫
監修医師うらた皮膚科 院長 浦田透
保有資格日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
経歴
平成23年 中京病院 研修医
平成25年 中京病院 皮膚科
平成26年 名古屋大学医学部附属病院 皮膚科
平成27年 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科
平成28年 名古屋大学医学部附属病院 医員
平成30年 名古屋大学医学部附属病院 病院助教
平成31年 名古屋大学医学部附属病院 助教
令和3年4月 うらた皮膚科 副院長
令和3年11月 うらた皮膚科 院長