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炎症後色素沈着(PIH)

PIH:POSTINFLAMMATORY PIGMENTATION
最終更新日:2025-10-08
ニキビが治った後に残る茶色いシミ、虫刺されのかき跡が消えない、シミ取りレーザーの施術後にシミになってしまった…。そんな経験はありませんか?多くの方が悩まれるこの症状は、「炎症後色素沈着(えんしょうごしきそちんちゃく)」と呼ばれるものです。これは、肌が受けたダメージの「記憶」のようなもの。決して珍しいことではありません。[

この色素沈着は、肌の炎症という「火事」が起きた後に残る「焼け跡」に例えることができます 。多くの場合、これは永久的な傷跡ではなく、正しい知識とケアによって改善することが可能です 。不安に思うかもしれませんが、その正体を知り、適切な対処法を学ぶことで、ご自身の肌を良い方向へ導くことができます。
この記事では、炎症後色素沈着とは何か、その原因から最新の治療法、そして日常生活でできる予防策まで、あなたの疑問や不安に、専門的な情報を分かりやすく解説していきます。

症例写真
炎症後色素沈着とは
炎症後色素沈着の原因
症例写真
炎症後色素沈着の治療
当院での治療
日常生活で気をつけるポイント
シミ外来の予約

炎症後色素沈着の症例写真

当院の患者様の治療経過です。

case1:塗り薬治療

治療内容

塗り薬によるシミ治療

費用

HQクリア 9,900

トレチノイン20g 9,900円

副作用&リスク

赤み、皮むけ

case2:ピコレーザー治療

治療内容

ピコレーザーによるシミ治療

費用

5,600~11,850円

副作用&リスク

1~2週間程度のかさぶた

色素沈着、色素脱失

炎症後色素沈着(PIH)とは

炎症後色素沈着(PIH)とは

炎症後色素沈着のイラスト
炎症後色素沈着とは、ニキビや怪我、やけどの痕など、あらゆる炎症性の皮膚疾患の赤みが引いた後に茶色く色素沈着を起こして、シミのように見える状態をいいます。
「Post Inflammatory hyperpigmentation」の頭文字を取って、PIH(読み方:ピーアイエイチ)とも呼ばれています。

例えば、
ニキビや傷、やけどなどが治った後にシミになった
レーザー治療を受けた後、シミが濃くなった
顔や首に液体窒素の施術を受けたところがシミになった

 

炎症後色素沈着(PIH)の治療

通常は経過観察で消退します。
炎症の強さや期間に応じて、炎症後色素沈着が消えるまでのかかる時間が変わります。
炎症の程度によっては、ずっと消えないシミとなってしまうこともあります。
シミが消退するまでの時間は部位によっても異なり、顔は数か月~1年、からだは2年程度と時間がかかります。
 

肌に残る「治癒の足跡」

炎症後色素沈着とは、ニキビ、傷、やけど、湿疹といった皮膚の「炎症」が治癒する過程で、肌に色素が沈着してシミのように見える状態を指します 。これは、肌がダメージから回復しようとする際に起こる副産物であり、一般的な意味での「傷跡」とは異なります。年齢や性別を問わず誰にでも起こる可能性があり、炎症が起きた場所であれば、顔だけでなく体のどこにでも現れることがあります 。

なぜ炎症がシミになるのか?そのメカニズム

肌にシミが残るプロセスは、いくつかのステップに分けることができます。

  1. きっかけ(火事の発生): まず、ニキビや怪我などによって皮膚にダメージが加わり、体を守るための防御反応として「炎症」が起こります 。このとき、傷ついた組織を修復するために、様々な細胞がその場所に集まってきます。
  2. 警報の発令: 炎症が起きると、サイトカインなどの情報伝達物質が放出されます 。これが「警報」となり、周囲の細胞に異常事態を伝えます。
  3. 色素工場への刺激: この警報信号が、肌の色を作る工場である「メラノサイト(色素細胞)」を過剰に刺激してしまいます 。
  4. メラニンの過剰生産(焼け跡の発生): 刺激を受けたメラノサイトは、肌を守ろうとしてメラニン色素を通常よりも大量に作り出します 。このメラニンが、シミの正体である茶色い色素です。
  5. 色素の蓄積: 通常、メラニンは肌のターンオーバー(新陳代謝)によって垢とともに自然に排出されます。しかし、炎症によって一度に大量に作られたメラニンは排出しきれず、肌の内部に長期間留まってしまうのです 。これが、炎症後色素沈着として私たちの目に見える状態です。

なかなか消えないシミの謎:色素沈着の深さ

炎症後色素沈着が消えるまでの期間には、数ヶ月で薄くなるものから数年かかるものまで大きな差があります。この違いは、メラニン色素が皮膚のどの深さに沈着しているかによって決まります 。

  • 表皮性色素沈着: 比較的軽い炎症の場合、メラニンは皮膚の浅い層である「表皮」に留まります。表皮はターンオーバーによって約1ヶ月で新しく生まれ変わるため、ここに溜まったメラニンも時間とともに自然に排出され、数ヶ月から1年ほどで薄くなっていきます 。色は主に茶色に見えます。
  • 真皮性色素沈着: やけどや深い傷など、炎症が皮膚の深い層である「真皮」にまで及んだ場合、メラニン色素が真皮内に落ち込んでしまうことがあります(滴落) 。真皮はターンオーバーのサイクルが非常に遅いため、一度ここに沈着した色素は数年にわたって残存したり、治療なしでは半永久的に残ってしまうこともあります 。色は、灰色がかったり、青っぽく見えたりすることが特徴です 。

このように、最初に起きた炎症の「深さ」が、色素沈着の「深さ」と「治りにくさ」を決定づける重要な要因となります。

他のシミとの見分け方

シミには様々な種類があり、それぞれ原因や対処法が異なります。炎症後色素沈着を正しく見分けることが、適切なケアへの第一歩です。

  • 老人性色素斑(日光黒子)との違い: 一般的に「シミ」と呼ばれるもので、主な原因は長年の紫外線ダメージの蓄積です 。特定の怪我やニキビの後にできたわけではなく、頬骨の上など日光が当たりやすい場所にできるのが特徴です。炎症後色素沈着は、必ずその前に何らかの炎症があった、という点が決定的な違いです 。
  • 肝斑(かんぱん)との違い: 頬骨に沿って左右対称に、もやっとした地図のように広がるのが特徴です 。女性ホルモンのバランスの乱れが大きく関与しており、特定の炎症がきっかけではありません。
  • ニキビ跡のクレーターとの違い: 炎症後色素沈着は肌の「色」の変化ですが、クレーターは肌の「形」の変化です 。ニキビの強い炎症によって真皮のコラーゲン組織が破壊され、皮膚が凹んでしまった状態を指します。

炎症後色素沈着の原因

炎症後色素沈着の引き金は、日常生活の様々な場面に潜んでいます。原因を知ることで、効果的な予防につなげることができます。

代表的な炎症のきっかけ

多くの場合、原因ははっきりとした皮膚トラブルです。

  • ニキビ: 顔の色素沈着の最も一般的な原因です 。特に、炎症を伴う赤ニキビや黄ニキビの後に残りやすいです。そして、最も重要なのは、ニキビを自分で潰したり、頻繁に触ったりすると炎症が悪化し、色素沈着のリスクが劇的に高まるということです 。
  • 皮膚炎・湿疹: アトピー性皮膚炎のように慢性的に炎症を繰り返す疾患は、色素沈着の大きな原因となります 。また、化粧品や金属、植物などによる接触皮膚炎(かぶれ)も原因となります 。
  • 物理的な外傷: すり傷、切り傷、やけど、虫刺されなど、皮膚にダメージが加わるあらゆる出来事がきっかけになります 。
  • アレルギー反応: 肌に合わないスキンケア製品やメイク用品、特定の物質へのアレルギー反応が炎症を引き起こし、色素沈着につながることがあります 。

隠れた原因:毎日の「摩擦」という刺激

目に見える大きなトラブルだけでなく、日々の習慣の中に潜む「小さな刺激の積み重ね」が、治りにくい色素沈着の原因となることが非常に多いです。これは本人が無自覚な場合も多く、注意が必要です 。

  • スキンケア時の摩擦: 洗顔時にゴシゴシこする、洗浄力の強いクレンジングシートで拭き取る、タオルで強く顔を拭くといった行為は、毎日肌に微細な炎症を引き起こします 。
  • 衣類による摩擦: マスクの紐が当たる部分、きつい下着の締め付け、硬い素材のジーンズなど、衣類が常に肌とこすれる部分にも色素沈着は起こりやすくなります 。
  • ムダ毛の自己処理: カミソリによるシェービング、毛抜きでの脱毛、ワックス脱毛などは、毛穴の周りに炎症を引き起こし、黒ずみの原因となります 。

一度きりの虫刺されと異なり、こうした慢性的な摩擦による炎症は、完全に治まることがありません。そのため、メラノサイトが常に刺激され続け、色素沈着が改善しにくくなるのです。最も効果的な治療は、高価なクリームではなく、まずこの「摩擦」の原因となる習慣を見つけ出し、やめることかもしれません。

治療がきっかけとなる「戻りジミ」

美容医療の治療が、皮肉にも一時的な色素沈着の原因となることがあります。これは「戻りジミ」とも呼ばれ、治療の経過として起こりうる現象です。

  • レーザー治療・光(IPL)治療: これらの治療は、熱エネルギーによって肌に管理された微小なダメージを与え、再生を促す仕組みです。この治療による熱が炎症反応を引き起こし、その結果として一時的に色素沈着(PIH)が生じることがあります 。
  • ケミカルピーリング: 肌質に合わない強すぎる薬剤を使用したり、施術後のケアを怠ったりすると、肌が炎症を起こし、色素沈着につながるリスクがあります 。

これは治療の失敗ではなく、予測される副反応の一つです。通常は数ヶ月で自然に薄くなりますが、このようなリスクがあることを理解し、施術後のケアを徹底することが非常に重要です 。

最大の悪化要因:紫外線

紫外線は炎症後色素沈着の直接的な原因ではありませんが、できてしまった色素沈着を「悪化させる最大の要因」です。
紫外線を浴びると、肌全体のメラノサイトが活性化されます。その結果、色素沈着がある部分のメラノサイトはさらに多くのメラニンを作り出し、シミがより一層濃くなってしまいます 。また、紫外線は肌のバリア機能を低下させ、炎症を長引かせるため、シミが薄くなるプロセスを大幅に遅らせてしまいます 。紫外線対策をしない限り、どんな治療も効果は半減してしまうと心得ましょう。

炎症後色素沈着の症例写真

当院の患者様の治療経過です。

皮膚疾患によるPIH(炎症後色素沈着)

症例1


治療前

治療3カ月後

徐々に薄くなります


治療5カ月後

さらに薄くなりました


治療後

とても綺麗になりました

治療内容:PIHに対する外用治療
費用:HQクリア 9,900~19,800円、トレチノインg 9,900~19,800円
リスク:痛み、赤み、水泡、色素沈着

シミ取りレーザー後のPIH(炎症後色素沈着)

症例2

レーザー治療前

治療前
レーザー治療後の炎症後色素沈着

シミ取りレーザー1カ月後

色素沈着が出ました。

レーザー治療後の炎症後色素沈着に対する塗り薬治療中

PIH治療中

塗り薬による赤みが出ています。

レーザー治療後の炎症後色素沈着に対する塗り薬治療後

PIH治療4カ月後

綺麗になりました。

治療内容:PIHに対する外用治療
費用:HQクリア 9,900~19,800円、トレチノインg 9,900~19,800円
リスク:痛み、赤み、水泡、色素沈着

症例3


治療前
老人性色素斑のピコレーザー治療1週間後

シミ取りレーザー1週間後

シミが剥がれました

老人性色素斑のピコレーザー治療1か月後

シミ取りレーザー1カ月後

色素沈着がでました。


PIH治療2カ月後

塗り薬で赤みが出ます。

炎症後色素沈着の外用治療半年後

PIH治療半年後

綺麗になりました。

治療内容:PIHに対する外用治療
費用:HQクリア 9,900~19,800円、トレチノインg 9,900~19,800円
リスク:痛み、赤み、水泡、色素沈着

症例4

老人性色素斑

治療前
老人性色素斑
シミ取りレーザー2週間後

シミ取りレーザー2週間後

シミが剥がれ赤みがあります

シミ取りレーザー1カ月後

シミ取りレーザー1カ月後

PIHが生じました


PIH治療2カ月後

綺麗になってきました

炎症後色素沈着の外用治療4か月後

PIH治療4カ月後

綺麗になりました

治療内容:PIHに対するセラピューティックプログラム
費用:バランサトナー 7,040~14,080円、ミラミン 14,080~28,160円、ミラミックス 13,640円、トレチノイン 3,300~19,800円
リスク:痛み、赤み、水泡、色素沈着

症例5

老人性色素斑

治療前

シミ取りレーザー1カ月後

色素沈着が出ました。

レーザー治療後の炎症後色素沈着の外用治療中

PIH治療中

塗り薬で赤みが出ます。

レーザー治療後の炎症後色素沈着の外用治療後

PIH治療後

綺麗になりました。

治療内容:PIHに対する外用治療
費用:HQクリア 9,900~19,800円、トレチノインg 9,900~19,800円
リスク:痛み、赤み、水泡、色素沈着

炎症後色素沈着の治療

炎症後色素沈着の治療は、一つの特効薬があるわけではなく、いくつかの原則に基づいたアプローチを組み合わせることが重要です。焦らず、段階的に取り組んでいきましょう。

治療の鉄則:まずは「火事」を消すことから

どんなに優れた美白治療を行っても、色素沈着の原因である「炎症」が続いていては意味がありません 。
治療の第一歩は、必ず炎症の原因を取り除くことです。

  • ニキビが原因なら、まずはニキビそのものの治療を最優先します 。
  • 湿疹やかぶれが原因なら、皮膚科で適切な塗り薬を処方してもらい、炎症を鎮めます。
  • 摩擦が原因なら、ゴシゴシ洗う癖をやめる、肌に優しい衣類に変えるなど、生活習慣を見直します。

この大前提をクリアして初めて、色素沈着に対する治療が効果を発揮します。

時間という名の薬:自然な回復を待つ

多くの場合、炎症後色素沈着は、肌のターンオーバーとともに自然に薄くなっていきます。
そのため、「何もしない(ただし、紫外線対策と刺激の回避は徹底する)」というのも、有効な治療選択肢の一つです。
ただし、回復には時間が必要です。一般的な目安として、

  • 顔の場合: 約半年~1年
  • 体の場合: 1年~2年以上(皮膚の代謝が遅いため

この期間を長く感じるか、自然な治癒を待つかは人それぞれです。より早く、あるいはより確実に改善したい場合は、積極的な治療を検討します。

皮膚科での専門的な治療

皮膚科では、色素沈着の状態や原因、患者さんの希望に応じて、様々な治療法を組み合わせて提案します。

内服薬(飲み薬)

体の内側から肌の再生をサポートし、メラニンの生成をコントロールします。

ビタミンC(シナールなど)

メラニンの生成を抑え、できてしまったメラニンを薄くする抗酸化作用があります 。

トラネキサム酸

メラノサイトの活性化を抑える働きがあり、炎症を鎮める効果も期待できます 。

L-システイン(ハイチオールなど)

肌の代謝を促進し、メラニンの排出を助けます 。

ビタミンE(ユベラなど)

強い抗酸化作用でビタミンCの働きを助け、血行を促進して肌のターンオーバーをサポートします 。

外用薬(塗り薬)

色素沈着に直接アプローチし、メラニンを薄くします。

ハイドロキノン

「肌の漂白剤」とも呼ばれ、メラニンを作る酵素(チロシナーゼ)の働きを強力に阻害します 。美白効果が高い反面、刺激を感じることもあるため、医師の指導のもとで使用することが重要です。

トレチノイン

 ビタミンA誘導体の一種で、肌のターンオーバーを劇的に促進させることで、メラニンを含んだ古い角質を速やかに排出させます 。効果が高い分、皮むけや赤みなどの副反応が出やすい薬です。

美容皮膚科での施術

より積極的な治療を希望する場合や、セルフケアや薬物療法で改善が見られない場合に検討される選択肢です。それぞれの施術には特徴があり、肌の状態に合わせて選ぶことが大切です。

当院での治療

炎症後色素沈着の当院の治療方針

まずは診察して診断します。
炎症後色素沈着は、経過観察でも完治する可能性があります。
顔は数カ月で消えることもありますが、体は2~3年と時間がかかることがあります。
早く消したい場合、塗り薬やレーザー治療を検討します。
また、時間がたっても消えない場合も、塗り薬やレーザーによる治療を検討します。
治療をしても消しきれないこともあります。

炎症後色素沈着の生活指導

炎症をきたす原因(繰り返す湿疹やニキビなど)があれば治療をします。
炎症後色素沈着が改善が遅くなってしまうため、紫外線や摩擦を避けます。

炎症後色素沈着の塗り薬治療

積極的な治療の中で、まず行う治療です。
HQ・トレチノイン療法 ゼオスキンヘルス

炎症後色素沈着のレーザー治療

急性期

効果があることもありますが、悪くなることもあります。

レーザーの合併症に炎症後色素沈着があるため、弱いレーザーを何度か当てて効果を見る照射方法(ピコトーニング、ピコフラクショナル)になります。

慢性期

出来たばかりの炎症後色素沈着は経過観察や塗り薬治療をお勧めしていますが、長期に固定された炎症後色素沈着症はレーザー治療も効果的です。

外傷に伴うものであれば保険適応もあります。

ピコレーザー

日常生活で気をつけるポイント

炎症後色素沈着の改善と予防において、クリニックでの治療と同じくらい、あるいはそれ以上に重要なのが日々のセルフケアです。ここでは、日常生活に取り入れるべき「3つの柱」をご紹介します。これらは互いに連携し、相乗効果を生み出します。

第1の柱:徹底した紫外線対策

これは、炎症後色素沈着のケアにおける絶対的な基本であり、最も重要な習慣です 。
紫外線を防ぐことで、既存のシミが濃くなるのを防ぎ、肌が本来持つ回復力を最大限に引き出すことができます。

  • 日焼け止めの選び方(SPFとPA)を理解する
  • SPF: 肌に赤みや炎症を起こさせる紫外線B波(UVB)を防ぐ指標です。数値が高いほど効果が長持ちしますが、肌への負担も考慮が必要です。日常生活ではSPF20~30、屋外での活動時間が長い場合はSPF30~50+を目安にしましょう 。
  • PA: 肌の奥深くまで届き、シワやたるみの原因となる紫外線A波(UVA)を防ぐ指標です。「+」の数が多いほど効果が高く、色素沈着の悪化を防ぐにはPA++以上、特に日差しの強い日はPA++++が推奨されます 。
  • 正しい塗り方
  • 十分な量: 効果を得るためには、十分な量を塗ることが不可欠です。顔全体であれば、大きめのパール粒1~2個分が目安です 。多くの人が推奨量の半分以下しか塗っておらず、表示されている効果を得られていないと言われています。
  • こまめな塗り直し: 日焼け止めは汗や皮脂、摩擦で落ちてしまいます。屋外では2~3時間おきに塗り直すことを習慣にしましょう 。
  • 物理的な防御も組み合わせる
  • 日焼け止めだけに頼らず、つばの広い帽子、UVカット機能のあるサングラスや日傘、長袖の衣類などを活用し、物理的に紫外線を遮断することも非常に効果的です 。特に紫外線の強い午前10時から午後2時の外出は、できるだけ避ける工夫をしましょう。

第2の柱:肌への「優しいタッチ」を徹底する

慢性的な摩擦が色素沈着の大きな原因であることを思い出してください。肌に触れるすべての瞬間で、「優しさ」を意識することが、新たな色素沈着を防ぎ、改善を早める鍵となります。

  • 摩擦レス洗顔法
  1. まず手をきれいに洗い、洗顔料を手のひらでしっかりと泡立てます。弾力のある、きめ細かい泡をたっぷり作るのがポイントです。
  2. 指が直接肌に触れないように、泡のクッションで顔を包み込むように優しく洗います 。ゴシゴシこするのは厳禁です。
  3. すすぎは、熱いお湯ではなく、ぬるま湯で。シャワーを直接顔に当てるのは水圧が刺激になるため避けましょう 。
  4. 水分を拭き取るときは、柔らかいタオルを顔に優しく押し当てるようにします。決してこすらないでください 。
  • スキンケア・メイク時の注意
  • 化粧水や美容液は、肌を叩いたりこすったりせず、手のひらで優しく押し込むように(ハンドプレス)なじませます 。
  • 衣類や生活習慣
  • 肌触りの良い、柔らかい素材のタオルや衣類を選びましょう 。特に、脇やデリケートゾーンなど、色素沈着が気になる部分は、締め付けの少ない下着を選ぶなどの配慮が大切です 。
  • 「触らない」勇気
  • できてしまったニキビや虫刺され、傷のかさぶたは、気になっても絶対に触ったり、掻いたり、潰したりしないでください 。

第3の柱:体の内側からのケア

健やかな肌は、健康的な生活習慣から作られます。食事や睡眠を見直すことは、肌のターンオーバーを正常化させ、色素沈着の回復を内側からサポートします。

  • 美肌を育む食事
  • バランスの取れた食事を基本としながら、特に肌の健康に役立つ栄養素を意識的に摂取しましょう。
  • ビタミンC: 抗酸化作用があり、メラニンの生成を抑制します。(パプリカ、ブロッコリー、キウイフルーツ、柑橘類など)
  • ビタミンA(β-カロテン): 皮膚や粘膜の健康を維持し、抗酸化作用があります。(にんじん、かぼちゃ、ほうれん草など)
  • ビタミンE: 血行を促進し、強い抗酸化力で肌をダメージから守ります。(アーモンドなどのナッツ類、アボカド、植物油など)
  • L-システイン: 肌の代謝を助けるアミノ酸の一種です。(大豆製品、小麦、肉、魚など)
  • ポリフェノール: 強い抗酸化力を持つ成分です。(ベリー類、緑茶、カカオなど)
  • 質の良い睡眠とストレス管理
  • 肌の細胞が生まれ変わる「ターンオーバー」は、主に睡眠中に活発になります。質の良い睡眠を十分にとることは、何よりも効果的なスキンケアです 。
  • 過度なストレスはホルモンバランスを乱し、肌のバリア機能や回復力を低下させます 。自分に合ったリラックス法を見つけることも大切です。

これら3つの柱は、どれか一つだけを行っても効果は限定的です。紫外線対策で守り、優しいタッチで新たな刺激を防ぎ、内側からのケアで回復力を高める。この総合的なアプローチこそが、炎症後色素沈着を乗り越えるための最も確実な道筋です。

ご予約方法

予約方法

Web順番予約または予約サイトよりご予約をお取りください。
Web順番予約での一般外来でも、シミ・イボ・ホクロなどについてのご相談が可能です。
1カ月前より、シミ外来専用の予約サイトからの時間予約が可能です。
 
シミ外来ではスタッフによるカウンセリング後に、医師の診察を行っています。
診療の状況により、カウンセリング後の診察をお待ちいただくお時間が必要となりますことをご了承ください。

当日施術のご希望は空き状況によってご案内出来ないことがございます(別日の予約施術になります)
土曜日の当日施術は、特に予約施術が多いため待ち時間が長くなります。
最後の枠でのシミ外来のご予約は、麻酔ありでの施術が行えません。
詳しくは、こちらをご覧ください。→初診の方へ(Q&A)

 

 
 

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