HOME > ニキビ

ニキビ

acne
最終更新日:2025-10-13

ニキビは、多くの人が人生で一度は経験する、ごくありふれた皮膚の悩みです。思春期の象徴のように語られることもありますが、実際には20代、30代、さらにはそれ以降の年代でも多くの人々を悩ませる、年齢を問わない皮膚の病気です 。日本人の90%以上が経験するとも言われており、決して特別なものではありません 。
しかし、「ただのニキビ」と軽視していると、炎症が悪化して痛みを伴ったり、治った後も気になる跡(ニキビ跡)として残ってしまったりすることがあります 。ニキビは単なる美容上の問題ではなく、治療が必要な医学的な状態、つまり「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」という皮膚の病気なのです 。
この記事では、ニキビに悩むすべての方に向けて、その正体から原因、そして最新の治療法や日々の予防策までを、専門的な知見に基づきながら、できるだけ分かりやすく解説します。なぜニキビができるのかという根本的な仕組みを理解し、ご自身の肌の状態に合った適切なケアを見つけることで、健やかな肌を取り戻し、維持するための一助となれば幸いです。

ニキビとは
ニキビの症状
ニキビの原因
ニキビの治療
ニキビの予防方法
よくある質問

ニキビとは:多くの人が経験する皮膚の悩み

ニキビの正体を正しく理解することは、効果的なケアへの第一歩です。ここでは、ニキビが医学的にどのような状態なのか、そしてどのようなメカニズムで発生するのかを詳しく見ていきましょう。

ニキビの正体:医学的に「尋常性ざ瘡」と呼ばれる皮膚の病気

一般的に「ニキビ」と呼ばれているものは、医学的には「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」という名前の、れっきとした皮膚の病気です 。これは、毛穴とその付属器官である皮脂腺(皮脂を分泌する腺)に起こる、慢性的な炎症性の病態を指します。
ニキビは特定の年齢層だけの問題ではありません。女性は12〜13歳頃、男性は13〜14歳頃からでき始め、思春期にピークを迎えることが多いですが、これは生理的な現象の一部と考えられています 。一方で、20代以降にできる「大人ニキビ」や「吹き出物」と呼ばれるものもあり、生活習慣の乱れやストレスなど、より複雑な要因が絡み合って発生します 。中には40代、50代、さらには70代でニキビができたという報告もあり、生涯を通じて付き合う可能性のある皮膚疾患です 。

ニキビができる仕組み:毛穴で起こる「3つの要因」の物語

ニキビの発生には、主に3つの要因が連鎖的に関わっています。このプロセスを理解することが、ニキビケアの鍵となります 。

毛穴のつまり(角化異常)

肌は、一定の周期で新しい細胞に生まれ変わる「ターンオーバー」という仕組みを持っています 。しかし、何らかの原因でこのターンオーバーが乱れると、本来は剥がれ落ちるはずの古い角質が毛穴の出口付近に溜まり、分厚くなってしまいます(角質肥厚) 。これにより毛穴の出口が狭くなり、皮脂がスムーズに排出されにくい「フタ」がされたような状態になります 。

皮脂の過剰分泌

毛穴の奥には、肌の潤いを保つための皮脂を分泌する「皮脂腺」があります 。ホルモンバランスの変化やストレスなどの影響で皮脂腺が刺激されると、皮脂が必要以上に多く作られます 。この過剰な皮脂が、前述の「フタ」がされた毛穴の中に閉じ込められ、どんどん溜まっていきます 。

アクネ菌の増殖

「アクネ菌(Cutibacterium acnes)」は、ニキビの原因菌として知られていますが、実は誰もが肌に持っている「常在菌」の一種です 。普段は肌を弱酸性に保つなど、良い働きもしてくれています 。しかし、毛穴が詰まり、大好物である皮脂が充満した環境は、アクネ菌にとって絶好の増殖場所となります 。この閉鎖された環境でアクネ菌が異常に増殖すると、体はこれを異物とみなし、免疫反応が働いて炎症を引き起こします。これが、ニキビが赤く腫れたり、膿を持ったりする原因です 。

このように、ニキビの根本的な問題は、アクネ菌そのものの存在ではなく、菌が増殖しやすい「毛穴の詰まり」と「皮脂の充満」という環境が作られてしまうことにあります。したがって、ニキビの治療や予防は、単に菌を殺すことだけを目指すのではなく、この環境自体を改善すること、つまりターンオーバーを正常化し、皮脂のバランスを整えることが非常に重要になるのです。

ニキビはどこにできる?:顔から背中まで、皮脂腺がある場所ならどこでも

ニキビは、皮脂腺がある場所なら体のどこにでもできる可能性があります。特に、顔、胸、背中は皮脂腺が多く集まっているため、ニキビができやすい代表的な部位です 。頭皮も皮脂の分泌が盛んなため、ニキビが発生しやすい場所の一つです 。
一方で、手のひらや足の裏には皮脂腺が存在しないため、ニキビができることはありません 。部位によっても、ニキビの誘因は少しずつ異なります。例えば、おでこのニキビは前髪の刺激や整髪料の付着 、背中のニキビは衣類の摩擦やシャンプーの洗い残しが関係していることがあります 。

ニキビ跡とは

ニキビ跡治療には、大きく3種類あります。
茶色いニキビ跡:炎症が強いと治った後に炎症後色素沈着を生じます。数カ月~1年かけて徐々に改善しますが、残ってしまうこともあります。
赤いニキビ跡:数カ月~1年かけて徐々に改善しますが、残ってしまうこともあります。
凹んだニキビ跡:炎症が強く持続期間が長いと凹んだクレーター跡になります。このニキビ跡は自然治癒しません。
 

ニキビの症状:あなたのニキビはどのタイプ?

ニキビはすべて同じではありません。その色や形、炎症の有無によっていくつかの種類に分けられ、進行度合いを示しています 。自分のニキビがどの段階にあるのかを知ることは、適切なケアを選ぶ上で非常に大切です。

ニキビの進行段階:色と形でわかる悪化のサイン

ニキビは、毛穴が詰まることから始まり、時間とともに炎症が進むことで症状が変化していきます。大きく分けると「炎症のないニキビ」と「炎症のあるニキビ」に分類されます 。

初期段階(炎症のないニキビ):コメド

この段階は、まだ炎症が起きていないニキビの始まりの状態です。医学的には「面ぽう(めんぽう)」または「コメド」と呼ばれます 。

白ニキビ

ニキビの最も初期の段階です 。毛穴に皮脂や古い角質が詰まっていますが、毛穴の出口は閉じているため、中身が外から見えず、白くポツンと小さく盛り上がって見えます 。この状態を医学的には「閉鎖面皰(へいさめんぽう)」と呼びます 。痛みや腫れはありませんが、この状態を放置すると炎症を起こす赤ニキビへと進行する可能性があるため、早期のケアが重要です 。

黒ニキビ

白ニキビが進行し、詰まった毛穴の出口が開いた状態です 。毛穴に詰まった皮脂が空気に触れることで酸化したり、メラニン色素の影響を受けたりして黒く見えることから「黒ニキビ」と呼ばれます 。汚れやホクロのように見えることもあります 。白ニキビと同様、まだ炎症は起きていませんが、アクネ菌が増殖しやすい状態であることに変わりはありません 。

炎症期(炎症のあるニキビ)

コメドの状態が悪化し、アクネ菌が増殖して免疫反応が起こると、炎症を伴うニキビへと進行します。

赤ニキビ

白ニキビや黒ニキビの中で増殖したアクネ菌が、炎症を引き起こす物質を作り出すことで発生します 。皮膚が赤く盛り上がり、触ると軽い痛みを感じることがあります 。この段階から、ニキビ跡が残るリスクが高まり始めます。医学的には「紅色丘疹(こうしょくきゅうしん)」と呼ばれます 。

黄ニキビ(膿疱)

赤ニキビの炎症がさらに悪化し、てっぺんに黄色い膿(うみ)が透けて見える状態です 。この膿は、増殖した細菌と戦った白血球の死骸などが集まったものです。毛穴の壁が破壊され、炎症が周囲の組織にまで広がっている可能性があり、痛みを伴うことも多くなります 。この段階になると、治った後もクレーターのような凹んだ跡や色素沈着が残りやすくなるため、特に注意が必要です 。

紫ニキビ(結節・嚢腫)

炎症がさらに深刻化し、皮膚の深い部分(真皮層)までダメージが及んだ状態です 。触ると硬いしこりのように感じられたり、膿や血液が溜まって赤紫色に見えたりします 。このタイプのニキビは、組織の破壊が大きいため、治癒後に凹凸のあるニキビ跡(瘢痕)を残す可能性が最も高いです 。

年齢による違い:思春期ニキビと大人ニキビの特徴

ニキビはできる年齢によって、その原因やできやすい場所に特徴があります。

思春期ニキビ

主に10代にできるニキビで、成長に伴う性ホルモン(特にアンドロゲンという男性ホルモン)の分泌が活発になることが最大の原因です 。このホルモンの影響で皮脂の分泌量が急激に増えるため、皮脂腺の多いおでこや鼻といった「Tゾーン」にできやすいのが特徴です 。多くの場合、ホルモンバランスが安定する20代前半までに自然と落ち着いていきますが、症状が重い場合は治療が必要です 。

大人ニキビ

20歳を過ぎてからできるニキビを指し、「吹き出物」とも呼ばれます 。思春期ニキビとは異なり、原因が一つではなく、ストレス、睡眠不足、不規則な食生活、ホルモンバランスの乱れ(月経周期など)、不適切なスキンケアといった複数の要因が複雑に絡み合って発生します 。あごや口周り、フェイスラインなどの「Uゾーン」にできやすく、同じ場所に繰り返しできる、治りにくいといった頑固な性質を持つのが特徴です 。また、肌が乾燥している部分にもできることがあります 。

ニキビと間違えやすい他の皮膚トラブル

ニキビのように見えるものの、実は全く異なる原因で発生する皮膚の病気も存在します。自己判断でニキビケアを続けても改善しない場合は、これらの可能性も考えられます。

毛のう炎(毛包炎)

毛穴の奥の毛包に細菌(主に黄色ブドウ球菌)が感染して起こる炎症。ニキビと似ていますが、中心に膿を持つ小さな赤い発疹で、軽いかゆみを伴うことがあります 。

おでき(癤:せつ)

毛のう炎が悪化し、炎症が毛包の深部やその周囲にまで及んだもの。硬く、ズキズキとした痛みを伴います 。

稗粒腫(はいりゅうしゅ)

目の周りなどによくできる、直径1〜2mmの白くて硬い粒状のもの。毛穴に角質(ケラチン)が溜まってできたもので、ニキビとは異なります 。

粉瘤(ふんりゅう)

皮膚の下に袋状の構造ができ、そこに垢や皮脂が溜まってできる良性の腫瘍。中央に黒い点が見えることがあり、強く押すと臭いのある内容物が出ることがあります 。

マラセチア毛包炎

カビの一種であるマラセチア菌が毛穴で増殖して起こる炎症。胸や背中、肩などによく見られ、赤く細かい発疹が多発します。ニキビ治療薬では効果がありません 。

これらの病気はニキビとは治療法が異なるため、もし症状が典型的でなかったり、市販薬で改善しなかったりする場合は、自己判断を続けずに皮膚科を受診し、正確な診断を受けることが重要です。

ニキビの原因:なぜニキビはできてしまうのか

ニキビは、「チョコレートを食べたから」「顔をちゃんと洗わなかったから」といった単一の理由でできるわけではありません。実際には、体質などの内的な要因と、生活習慣や環境といった外的な要因が複雑に絡み合って発生します 。自分を責めるのではなく、どのような要因が自分のニキビに関わっているのかを理解し、総合的に対策を考えることが大切です。

内側からの要因:ホルモンバランスとストレスの影響

体の内側で起きている変化は、肌の状態に直接的に影響を及ぼします。

性ホルモンの働きと皮脂分泌

ニキビの大きな引き金となるのが、性ホルモンのバランスです。特に「アンドロゲン」と呼ばれる男性ホルモンは、男女問わず体内に存在し、皮脂腺を刺激して皮脂の分泌を活発にする働きがあります 。思春期にこのホルモンの分泌が急増することが、思春期ニキビの主な原因です 。成人女性の場合でも、月経前になるとホルモンバランスが変化し、一時的に男性ホルモンの影響が強まることで皮脂が増え、あご周りなどにニキビができやすくなります 。

ストレス、睡眠不足が肌に与える影響

現代社会で避けることの難しいストレスや睡眠不足も、ニキビの強力な悪化因子です。

ホルモンバランスの乱れ:強いストレスを感じたり、睡眠が不足したりすると、体はそれに対抗するためにコルチゾールなどのストレスホルモンや男性ホルモンを分泌します 。これらのホルモンが皮脂の分泌を促し、ニキビをできやすく、また悪化させやすくします 。

肌の修復機能の低下:私たちの肌は、睡眠中に分泌される「成長ホルモン」によって、日中に受けたダメージを修復し、新しい細胞へと生まれ変わります(ターンオーバー) 。睡眠不足が続くと、この成長ホルモンの分泌が減少し、ターンオーバーが乱れて古い角質が溜まりやすくなり、毛穴が詰まる原因となります 。特に重要なのは、眠り始めてからの最初の3〜4時間の深い眠りであり、この「睡眠のゴールデンタイム」の質を高めることが美肌への鍵となります 。

免疫力とバリア機能の低下:慢性的なストレスや睡眠不足は、体の免疫力を低下させます 。肌のバリア機能も弱まるため、普段なら問題にならないようなわずかな刺激にも敏感に反応して炎症を起こしやすくなったり、アクネ菌が増殖しやすくなったりします 。

外側からの要因:スキンケアと生活環境

日々のスキンケアや生活環境も、肌の状態を大きく左右します。

間違ったスキンケア習慣

良かれと思って行っているケアが、実はニキビを悪化させているケースは少なくありません。

洗いすぎ・こすりすぎ:ニキビができると、皮脂や汚れを落とそうと一日に何度も洗顔したり、ゴシゴシと強くこすったりしがちです。しかし、これは逆効果です 。過剰な洗顔は、肌を守るために必要な皮脂まで奪い去り、皮膚のバリア機能を破壊してしまいます。その結果、肌は乾燥し、かえって皮脂を過剰に分泌しようとする悪循環に陥ります 。

保湿不足:脂性肌やニキビ肌の人は、べたつきを嫌って保湿を怠りがちです。しかし、肌の水分が不足すると、角質が硬くなって毛穴が詰まりやすくなるだけでなく、乾燥を補うためにさらに皮脂が分泌されることがあります 。適切な保湿で肌の水分と油分のバランスを整えることは、ニキビケアの基本です 。

毛穴を詰まらせる化粧品の使用:油分の多いクリームやファンデーション、自分の肌に合わない化粧品の使用は、毛穴を塞ぎ、ニキビ(特にコメド)の直接的な原因となり得ます 。ニキビができにくいことを確認した「ノンコメドジェニックテスト済み」の製品を選ぶことが推奨されます 。

紫外線の隠れたリスク

紫外線は日焼けやシミの原因として知られていますが、ニキビにとっても大敵です。

角質肥厚の促進:紫外線を浴びると、肌は自らを守るために角質層を厚くします。これにより毛穴の出口が狭まり、詰まりやすくなります 。

皮脂の酸化と炎症の誘発:紫外線は皮脂を酸化させ、炎症を引き起こしやすい「過酸化脂質」という物質に変えてしまいます。これがニキビの炎症を悪化させる一因となります 。

ニキビ跡の色素沈着:ニキビが治りかけた赤い跡に紫外線を浴びると、メラニン色素が過剰に生成され、茶色いシミのようなニキビ跡(炎症後色素沈着)として長期間残ってしまう原因になります 。

物理的な刺激

肌への物理的な接触や摩擦も、ニキビを刺激し、悪化させる原因となります。

マスクによる摩擦や蒸れ:長時間のマスク着用は、肌との摩擦や内部の蒸れによってバリア機能を低下させ、ニキビを誘発します 。

髪の毛の接触:おでこやフェイスラインに触れる髪の毛、特に整髪料が付着している場合は、継続的な刺激となります 。

その他の刺激:無意識に顔を触る癖、頬杖をつく、清潔でない枕カバーやタオル、男性の髭剃りなども、肌への刺激や雑菌の付着を通じてニキビを悪化させることがあります 。

食生活との関係:ニキビと食べ物のウソ・ホント

「チョコレートやナッツ、揚げ物を食べるとニキビができる」という話はよく耳にしますが、特定の食べ物とニキビの因果関係は、科学的に明確には証明されていません 。ある特定の食べ物を食べたからといって、必ずしも全員にニキビができるわけではないのです。
しかし、近年の研究では、一部の食事パターンがニキビに影響を与える可能性が示唆されています。

高GI食品

白米や白パン、お菓子など、血糖値を急激に上昇させる食品(高グリセミック・インデックス食品)は、皮脂の分泌を促すホルモンを刺激する可能性が指摘されています 。

乳製品

牛乳などに含まれる成分が、一部の人の皮脂腺に影響を与えるという報告もあります 。る助けになります。野菜やきのこ、海藻類を積極的に摂りましょう 。

結論として、極端な食事制限はせず、栄養バランスの取れた食事を心がけることが基本です。その上で、もし「これを食べるとニキビが悪化する気がする」と感じる特定の食品があれば、少し控えてみるというように、ご自身の体と相談しながら調整していくのが賢明な付き合い方と言えるでしょう 。

ニキビの治療

ニキビ治療とは

ニキビ治療は軽症であっても皮膚科に受診しましょう。
ニキビ治療で最初に行うことは、ビタミン剤内服やニキビ用コスメやチョコレートを食べないことではありません。
ディフェリンベピオでの塗り薬の治療が、すべての治療に優先して行われる必要があります。
これらの治療は保険適応となっています。
継続することで、ニキビが出来にくいお肌にしていくことが出来ます。
 

ニキビの日本皮膚科学会が推奨する治療

維持期

ピーリング剤の塗り薬(ディフェリン・ベピオ)

炎症期(軽症)

ピーリング剤の塗り薬(ディフェリン・ベピオ)

抗菌薬の塗り薬

炎症期(中等症~)

ピーリング剤の塗り薬(ディフェリン・ベピオ)

抗菌薬の飲み薬塗り薬


 
 

ニキビの米国皮膚科学会誌が推奨する治療

日本のガイドラインとほぼ同等です。
さらに治りにくいニキビに対する治療選択肢として、イソトレチノインやホルモン治療が推奨されています。

 
 

ニキビ治療の種類

ディフェリンゲル

日本皮膚科学会の治療ガイドラインで全てのステージ(維持期、炎症期)のニキビ治療に強く推奨されています。

日本皮膚科学会の治療ガイドラインで全てのステージ(維持期、炎症期)のニキビ治療に強く推奨されています。

エピデュオゲル

日本皮膚科学会の治療ガイドラインで全てのステージ(維持期、炎症期)のニキビ治療に強く推奨されています。

デュアック

日本皮膚科学会の治療ガイドラインで炎症期のニキビ治療に強く推奨されています。

イソトレチノイン

日本では承認されていない自費治療になります。
日本でも保険治療で使用できるように、日本皮膚科学会と日本臨床皮膚科医会から厚生労働省に要望書が出されていますが、まだ保険で使えるには時間がかかりそうです。
米国皮膚科学会誌や欧州のガイドラインでは、治りにくい中等症や重症のニキビに対して強く推奨されています。

ホルモン治療

日本では承認されていない自費治療になります。
米国皮膚科学会誌や欧州のガイドラインでは、成人女性の治りにくいニキビに対して推奨されています。

ニキビの予防方法:健やかな肌を育む生活習慣

ニキビ治療と並行して、あるいはニキビが改善した後の再発を防ぐためには、日々の生活習慣を見直すことが非常に重要です。健やかな肌は、毎日の正しいスキンケアと、バランスの取れた生活によって育まれます。

毎日のスキンケア:洗浄・保湿・保護の基本

スキンケアの基本は「洗浄」「保湿」「保護(紫外線対策)」の3本柱です。これらを正しく行うことが、ニキビのできにくい肌環境を整えるための第一歩となります 。

正しい洗顔の方法

ニキビ肌の洗顔は、汚れや余分な皮脂を落としつつも、肌に必要な潤いを奪いすぎない「優しさ」が鍵となります。

回数

朝と夜の1日2回が基本です。洗いすぎは肌の乾燥を招き、かえってニキビを悪化させる原因になります 。

準備

洗顔前には必ず手を洗い、清潔な状態で行います 。

温度

熱いお湯は皮脂を取りすぎてしまうため、34℃〜38℃程度のぬるま湯を使用します 。

泡立て

洗顔料は手のひらで直接顔につけるのではなく、泡立てネットなどを使い、きめ細かく弾力のある泡を十分に作ります。この泡がクッションとなり、肌への摩擦を防ぎます 。

洗い方

泡を転がすように、指が直接肌に触れないように優しく洗います。皮脂の多いTゾーン(おでこ、鼻)から洗い始め、乾燥しやすい頬や目元は最後にさっと洗うのがポイントです 。時間は20〜30秒程度で十分です 。

すすぎ

すすぎ残しはニキビの原因になるため、髪の生え際やフェイスラインまで、ぬるま湯で丁寧に洗い流します 。

拭き方

清潔で柔らかいタオルを使い、こすらずに優しく押さえるようにして水分を拭き取ります 。

保湿の重要性

「ニキビ肌はオイリーだから保湿は不要」というのは大きな誤解です。肌が乾燥すると、バリア機能が低下して外部刺激に弱くなるだけでなく、肌自身が潤いを補おうとして皮脂を過剰に分泌することがあります 。

タイミング

洗顔後、肌の水分が蒸発する前に、できるだけ早く(1〜2分以内に)保湿ケアを始めましょう 。

アイテム選び

油分が多く含まれるクリームよりも、オイルフリーや「ノンコメドジェニックテスト済み」と表示された、さっぱりとした使用感の化粧水や乳液、ジェルなどがおすすめです 。

付け方

化粧水は清潔な手のひらに適量を取り、顔全体を優しく包み込むようにハンドプレスしてなじませます。コットンは摩擦の原因になることがあるため、手でつけるのが基本です 。その後、乳液やジェルで水分が逃げないように蓋をします 。

紫外線対策

紫外線はニキビを悪化させ、ニキビ跡を色素沈着させる最大の要因の一つです 。季節や天候に関わらず、一年中、毎日日焼け止めを使用する習慣をつけましょう 。

製品選び

肌への負担が少ない「ノンコメドジェニックテスト済み」「敏感肌用」「紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)」などの表示があるものを選びましょう 。

使い方

外出する15〜30分前に、ムラなく均一に塗布します。汗をかいたり、タオルで拭いたりした後は、こまめに塗り直すことが大切です 。

生活習慣の見直し:美肌は内側から作られる

スキンケアと合わせて、体の内側からのアプローチもニキビ予防には不可欠です。

バランスの取れた食事と栄養素

特定の食品を避けることよりも、多様な食材からバランス良く栄養を摂ることが基本です 。特に、肌の材料となるタンパク質、皮脂のコントロールを助けるビタミンB群、抗酸化作用のあるビタミンC・E、腸内環境を整える食物繊維などを積極的に食事に取り入れましょう 。一方で、糖質や脂質の多い食事は皮脂の分泌を増やす可能性があるため、過剰な摂取は控えるのが賢明です 。

質の高い睡眠のとり方

肌の修復と再生に不可欠な成長ホルモンは、深い睡眠中に最も多く分泌されます 。質の高い睡眠を確保するために、以下の点を心がけましょう。

毎日なるべく同じ時間に就寝・起床し、生活リズムを整える 。

就寝前のスマートフォンやPCの使用は、ブルーライトが眠りを妨げるため控える 。

ぬるめのお風呂にゆっくり浸かったり、軽いストレッチをしたりしてリラックスする 。

効果的なストレス解消法

ストレスはホルモンバランスを乱し、ニキビの引き金になります 。自分に合ったストレス解消法を見つけ、心身をリフレッシュさせることが大切です。軽い運動(ウォーキングなど)、趣味に没頭する時間、友人との会話、好きな音楽を聴くなど、日常生活の中で意識的にリラックスする時間を作りましょう 。

ニキビがある時のメイク:隠しながら悪化させない工夫

ニキビがあるとメイクで隠したくなるものですが、方法を間違えると症状を悪化させてしまいます。ポイントを押さえて、肌に負担をかけないメイクを心がけましょう。

製品選び

ベースメイク製品は、油分が少なく毛穴を詰まらせにくい「ノンコメドジェニックテスト済み」や「オイルフリー」のものを選びましょう 。リキッドやクリームタイプよりも、パウダータイプのファンデーションの方が肌への負担が少ない傾向にあります 。

メイク前の準備

メイク前には、必ず洗顔と保湿を行い、肌を清潔で潤った状態に整えます。保湿をしっかり行うことで、メイクのノリが良くなるだけでなく、日中の乾燥による皮脂の過剰分泌を防ぎます 。

ベースメイクのコツ

ファンデーションの厚塗りは毛穴を塞ぎ、ニキビを悪化させる原因になります 。

まず、化粧下地を顔全体に薄く均一に伸ばします。ニキビの赤みが気になる場合は、グリーン系のコントロールカラーを赤みのある部分にだけ少量なじませると目立ちにくくなります 。

次に、コンシーラーをニキビの上にピンポイントでのせ、指や清潔なブラシで周囲の肌との境目を優しくぼかします 。

最後に、ファンデーションを顔全体に薄くつけ、フェイスパウダーで仕上げます。ファンデーションで隠そうとせず、全体のトーンを整える程度に留めるのがポイントです 。

道具の清潔

ファンデーションのパフやブラシ、スポンジは皮脂や雑菌が繁殖しやすいため、こまめに洗浄し、常に清潔な状態を保ちましょう 。

メイク落とし

一日の終わりには、必ずクレンジングでメイクをきれいに落とし切ることが重要です。メイクが肌に残っていると、毛穴詰まりや炎症の原因となります 。肌に優しいクレンジング剤を使い、こすらずに丁寧にメイクとなじませてから、しっかりと洗い流しましょう。

よくある質問

A
ニキビをつぶすことは治療に効果的です。
そのため、クリニック保険診療でも、ニキビをつぶすことがあります。
しかし、自分でニキビを無理に潰すと、いくつかのリスクがあります。まず、指や爪についている雑菌が毛穴に入り込み、炎症をさらに悪化させてしまう可能性があります 。また、皮膚を傷つけることで、炎症が皮膚のより深い部分にまで及んでしまい、治った後もクレーターのような凹んだ跡や、シミのような色素沈着が残る原因となります 。ニキビが気になる気持ちは分かりますが、触らず、潰さず、適切な薬やスキンケアで対処することが、きれいに治すための鉄則です。
 
 
A
全ての人に当てはまるわけではありませんが、影響が出る可能性はあります。
かつては「チョコレートやナッツがニキビの原因」という考えに科学的根拠は乏しいとされてきました 。しかし、近年の研究では、チョコレートに含まれる砂糖や脂肪分が多い食事、あるいは血糖値を急激に上げる食事が、一部の人の皮脂分泌を促進し、ニキビを悪化させる可能性があることが示唆されています 。
結論として、「チョコレートがニキビの直接的な原因」と断定はできませんが、糖質や脂質の多い食生活がニキビの悪化因子の一つになり得ることは事実です。特定の食品を完全に断つ必要はありませんが、バランスの良い食事を基本とし、もしご自身で「これを食べるとニキビができやすい」と感じるものがあれば、摂取を控えてみるのが良いでしょう 。
 
 
A
ニキビ跡の種類によります。
ニキビ跡は、大きく分けて「色素沈着」「赤いニキビ跡(赤みが残るタイプ)」と「凹んだクレーター」があります。
赤みや茶色いシミ(色素沈着)

ニキビの炎症によって残った赤み(炎症後紅斑)や、メラニン色素が沈着してできた茶色いシミ(炎症後色素沈着)は、肌のターンオーバーとともに時間をかけて徐々に薄くなっていきます 。セルフケアとしては、これ以上濃くしないための徹底した紫外線対策が最も重要です 。また、ビタミンC誘導体などが配合された美白化粧品を使用することも、メラニンの生成を抑え、排出を助ける上で有効です 。時間はかかりますが、改善の可能性があります。

クレーター状の凹み

これらは、ニキビの強い炎症によって皮膚の深い部分である真皮層が破壊・変性してしまった状態です 。一度できてしまうと、化粧品などのセルフケアだけで元のなめらかな状態に戻すことは非常に困難です 。これらのニキビ跡を改善するには、レーザー治療、ダーマペン、ケミカルピーリングといった皮膚科や美容皮膚科での専門的な治療が必要になります 。

 
 

A
できるだけ早く受診することをお勧めします。
ニキビは放置すると悪化し、跡を残す可能性がある皮膚の病気です 。特に以下のような場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。
  • 市販薬を数週間使っても改善が見られない、あるいは悪化している 。
  • 炎症が強く、痛みを伴う赤ニキビや膿を持った黄ニキビが多い 。
  • 皮膚の深い部分にしこりのような硬いニキビ(紫ニキビ)ができた 。
  • ニキビが治っても跡が残ってしまう 。
  • ニキビが気になって、精神的に辛いと感じている 。

「このくらいで病院に行くのは大げさかもしれない」とためらう必要はありません。早期に適切な治療を開始することが、ニキビを早くきれいに治し、将来的なニキビ跡を防ぐための最も確実な方法です 。
 
 

A
肌の状態に合わせて見直すことが大切です。
ニキビ用の化粧品には、殺菌成分や皮脂を抑制する成分が含まれていることが多く、炎症が起きているニキビがある時には効果的です。しかし、ニキビが落ち着いている時にも強い殺菌作用のある製品を長期間使い続けると、肌に必要な常在菌のバランスを崩してしまったり、乾燥や刺激の原因になったりすることがあります 。
ニキビの根本的な予防には、特定の「ニキビ用」製品に頼り続けることよりも、肌のバリア機能を整えることが重要です。そのためには、
  1. 洗浄:マイルドな洗浄力で、肌に優しい洗顔料を使う。
  2. 保湿:ノンコメドジェニックで、自分の肌質に合った保湿剤でしっかり潤いを与える。
  3. 保護:毎日、日焼け止めで紫外線から肌を守る。

という基本的なスキンケアを継続することが最も効果的です。ニキビができてしまった時には、抗炎症成分や殺菌成分の入った薬やスキンケアを短期的にプラスし、症状が落ち着いたら基本の保湿ケアに戻すなど、肌の状態を観察しながら柔軟にケアを調整していくことをお勧めします。
 
 

≪監修者プロフィール≫
監修医師うらた皮膚科 院長 浦田透
保有資格日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
経歴
平成23年 中京病院 研修医
平成25年 中京病院 皮膚科
平成26年 名古屋大学医学部附属病院 皮膚科
平成27年 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科
平成28年 名古屋大学医学部附属病院 医員
平成30年 名古屋大学医学部附属病院 病院助教
平成31年 名古屋大学医学部附属病院 助教
令和3年4月 うらた皮膚科 副院長
令和3年11月 うらた皮膚科 院長