デュアック配合ゲルとは?効果と特徴
2つの有効成分でニキビに働きかけます
デュアック配合ゲルには、クリンダマイシン1%と過酸化ベンゾイル3%が含まれます。クリンダマイシンはアクネ菌の増殖を抑える抗菌薬です。過酸化ベンゾイルには、菌を減らす作用と、毛穴につまった角質を取り除きやすくする作用があります。
主に、赤いニキビや膿をもったニキビなど、炎症のあるニキビの治療に用います。日本皮膚科学会のガイドラインでも、炎症のあるニキビに対する治療として推奨されています。ただし、大きく深いしこりや嚢腫には、別の治療を組み合わせる必要があります。
白ニキビにも効きますか?
過酸化ベンゾイルが毛穴のつまりに働くため、赤ニキビと一緒にある白ニキビ・黒ニキビにも効果が期待できます。ただし、白ニキビだけが続く場合や、赤ニキビが落ち着いた後は、抗菌薬を含まない薬へ切り替えることを検討します。
効果はいつから?数日だけで判断しないことが大切です
製造販売元の患者向け資料では、効果を実感するまでの目安として2週間~3か月が示されています。ただし、ニキビの状態や使い方によって経過は異なり、「何日で必ず治る」とはいえません。
治療中は、赤ニキビの数、新しくできるニキビ、刺激症状を確認しながら効果を評価します。改善が乏しいときや悪化したときは、量を増やして対処せず、診察で治療を見直しましょう。12週間で効果が認められない場合は、電子添文上、使用を中止することになっています。
デュアック配合ゲルの使い方・塗り方・保湿の順番
基本は1日1回、洗顔後に指示された範囲へ塗ります
洗顔料をよく泡立ててやさしく洗い、タオルでこすらず水分を取ります。その後、医師から指示された範囲に、薬が白く厚く残らないように薄く広げてください。塗り終えたら手を洗います。
目の周囲、唇、口の中などの粘膜、傷のある皮膚には塗らないでください。付いてしまった場合は、すぐに水で洗い流します。多く塗っても早く治るとは限らず、刺激が強くなるおそれがあります。
塗る時間帯は一律に「就寝前のみ」と決まっているわけではありません。夜の洗顔後など続けやすい時間に使いますが、具体的には処方時の指示を優先してください。自己判断で朝晩2回に増やさないことも大切です。
化粧水・乳液・保湿剤とはどの順番で塗る?
乾燥や刺激を減らすために保湿剤を併用する場合は、洗顔 → 水分を取る → 保湿剤 → デュアック配合ゲルという順番が一つの方法です。製造販売元の資料でも、刺激対策として保湿剤を先に塗る方法が紹介されています。
ただし、化粧水・乳液をすべて重ねる必要はありません。使用する保湿剤や、ほかの塗り薬との組み合わせによって指示が異なるため、処方時に順番を確認しましょう。しみる化粧品や、刺激の強いピーリング製品を無理に併用しないでください。
塗る量の目安:デュアックの1FTUは約0.3gです
デュアック配合ゲルでは、成人の人差し指の先から第一関節まで薬を出した量(1FTU)が約0.3gで、顔の半分に塗る量の目安です。顔全体に塗るよう指示された場合は、約0.6gが目安となります。
一般的な塗り薬の「1FTU=約0.5g」とは異なる点に注意してください。チューブの口径によって量が変わるためです。また、全員が顔全体に塗るわけではありません。顔の一部や点状に塗る場合もあり、範囲と量は診察で確認します。
赤み・皮むけ・ヒリヒリなどの副作用と対処法
副作用は「効いている証拠」ではありません
デュアック配合ゲルでは、乾燥、皮むけ、赤み、かゆみ、ヒリヒリ感などが起こることがあります。特に塗り始めの2~3週間は、皮膚の変化に注意が必要です。
軽い刺激が次第に落ち着く場合もありますが、副作用が強いほど治療効果が高いわけではありません。赤みや皮むけを一律に「好転反応」と考えて、我慢して塗り続けないでください。かぶれなど、薬を中止して診察が必要な状態との区別が重要です。
| 症状の目安 | 対応の目安 |
| 軽い乾燥・少量の皮むけ | こすったり皮をむいたりせず、保湿について相談します。塗る量や頻度の変更は、医師の指示で行います。症状が強まる場合は、使用を中断して相談してください。 |
| 強い赤み・かゆみ・腫れ、水ぶくれ、ただれ | 使用を中止し、早めに処方医へ連絡してください。顔全体や首まで広がる赤み・腫れは、特に注意が必要です。 |
| 息苦しさや喉の腫れ、全身に広がる急な症状 | 使用を中止し、救急受診を含めて直ちに医療機関へ相談してください。 |
症状の強さだけで、刺激による反応とかぶれを確実に見分けることはできません。判断に迷う場合も、無理に継続せずご相談ください。
赤みはいつまで続く?
赤みが治まるまでの日数には個人差があります。「2週間たてば必ず治る」とは限りません。塗るたびに悪化する、範囲が広がる、強いかゆみや腫れを伴うときは、慣れるまで待たずに使用を中止して相談しましょう。
下痢・血便など、皮膚以外の症状にも注意してください
頻度は不明ですが、重大な副作用として大腸炎が報告されています。下痢が続く、ひどい下痢、血便、強い腹痛がある場合は使用を中止し、速やかに医療機関を受診してください。過去に抗菌薬で下痢や大腸炎を起こしたことがある方は、使用前にお伝えください。
いつまで使う?やめるタイミングと維持療法
12週間は、効果と継続の必要性を見直す目安です
デュアック配合ゲルには抗菌薬が含まれるため、治療に必要な最小限の期間にとどめます。電子添文では、12週間で効果が認められない場合は中止し、炎症のあるニキビがなくなった場合は、別の維持治療を検討するとされています。
また、12週間を超えて使用した際の有効性・安全性は検討されていないため、継続が必要か慎重に判断します。「必ず3か月使い切る薬」でも、「いつまでも同じ薬を塗り続ける薬」でもありません。
赤ニキビが落ち着いたら、再発を防ぐ治療へ
赤ニキビが減っても、毛穴のつまりが残り、ニキビを繰り返すことがあります。必要に応じて、過酸化ベンゾイルやアダパレンなど、抗菌薬を含まない薬で良い状態を保つ治療を続けます。
デュアック配合ゲルを長期間の維持療法として使い続けることは、ガイドラインでも推奨されていません。肌がきれいになったときこそ、やめる時期と次の治療を相談しましょう。
ベピオ・ディフェリン・エピデュオとの違い
ニキビの塗り薬は、単純な「強い・弱い」だけでは選べません。炎症の程度、毛穴のつまり、刺激の出やすさ、治療段階に合わせて使い分けます。主な成分の違いは次のとおりです。
| 薬の名前 | 主な有効成分 | 抗菌薬の配合 |
| デュアック配合ゲル | クリンダマイシン1% + 過酸化ベンゾイル3% | あり |
| ベピオゲル2.5% | 過酸化ベンゾイル2.5% | なし |
| ディフェリンゲル0.1% | アダパレン0.1% | なし |
| エピデュオゲル | アダパレン0.1% + 過酸化ベンゾイル2.5% | なし |
ここでいう「抗菌薬」はクリンダマイシンなどを指します。ベピオやエピデュオに含まれる過酸化ベンゾイルにも、菌を減らす作用はあります。 [2],[4]
デュアックとベピオ・エピデュオは過酸化ベンゾイルが重複します。自己判断で同じ場所に重ね塗りせず、併用する薬、塗る部位、順番を確認してください。ディフェリンを含め、ほかのニキビ治療薬や化粧品を使っている場合もお伝えください。
ベピオの効果と使い方
ディフェリンの効果と使い方
エピデュオの効果と使い方
冷蔵保存・日焼け対策など、使用中の注意点
開封前も開封後も、2~8℃で冷蔵保存します
デュアック配合ゲルは、開封の有無にかかわらず2~8℃で保存する薬です。冷蔵庫に入れ、凍らせないようにしてください。薬局から持ち帰った後も、速やかに冷蔵庫へ戻しましょう。
開封後専用の使用期限は設定されていませんが、製造販売元は早めに使い切るよう案内しています。チューブなどに記載された使用期限を守り、古くなった薬を自己判断で再使用しないでください。長く常温に置いた場合など、保管状態が不安なときは薬剤師に確認しましょう。
紫外線と、衣類・髪の脱色に注意します
使用中は日光をできるだけ避け、帽子や日傘、肌に合う日焼け止めなどで対策します。日焼け用のランプや紫外線療法についても、必ず医師に相談してください。
過酸化ベンゾイルには漂白作用があり、髪、眉毛、衣類、タオル、寝具などに付くと色が抜けることがあります。塗布後は手を洗い、周囲に薬が付かないよう注意しましょう。
妊娠・授乳中の方、お子さま、アレルギーのある方へ
妊娠中・妊娠の可能性がある方は、治療の利益とリスクを検討して使用を判断します。授乳中の方も、治療と母乳栄養の利益を踏まえて、薬の使用や授乳の継続について医師と相談してください。
12歳未満を対象とした臨床試験は行われていません。年齢だけで自己判断せず、小児への使用は診察で確認します。また、本剤の成分やリンコマイシン系抗菌薬でアレルギーを起こしたことがある方は使用できません。アトピー性体質の方や、薬でかぶれたことのある方も、事前にお伝えください。
デュアック配合ゲルは保険適用?費用と処方について
デュアック配合ゲルは、ニキビ(尋常性ざ瘡)の治療として処方される保険適用の薬です。市販のニキビ薬とは異なり、医師の処方箋が必要です。
窓口での負担は、薬の本数だけでは決まりません。自己負担割合、初診・再診、同時に処方される薬、薬局での調剤に関する費用などによって異なります。薬価だけから診察・薬局を含めた総額を判断せず、費用が気になる方は受診時や薬局でご確認ください。
デュアック配合ゲルのよくある質問
使い始めてニキビが増えました。好転反応ですか?
塗った後は洗い流すのですか?
ニキビ跡の赤み・色素沈着・凹みにも効きますか?
ステロイドは入っていますか?
効かないときは、厚く塗る・回数を増やすとよいですか?
名古屋市南区でニキビにお悩みの方へ
名古屋市南区のうらた皮膚科では、皮膚科専門医がニキビの状態を確認し、症状に合わせた治療をご提案します。デュアック配合ゲルが適しているかどうかだけでなく、塗る範囲や量、保湿との組み合わせ、副作用が出たときの対応、炎症が落ち着いた後の治療もご相談ください。
すでに治療中の方は、お薬手帳や使用中の薬が分かるものをお持ちいただくと、これまでの経過を確認しやすくなります。当日のWEB順番受付は、初めて受診される方もご利用いただけます。受付方法やアクセスは、以下をご確認ください。
当日のWEB順番受付のご案内
初めて受診される方へ
アクセスと駐車場のご案内
執筆・監修: うらた皮膚科 院長 浦田透
保有資格: 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
経歴:
平成23年 中京病院 研修医
平成25年 中京病院 皮膚科
平成26年 名古屋大学医学部附属病院 皮膚科
平成27年 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科
平成28年 名古屋大学医学部附属病院 医員
平成30年 名古屋大学医学部附属病院 病院助教
平成31年 名古屋大学医学部附属病院 助教
令和3年4月 うらた皮膚科 副院長
令和3年11月 うらた皮膚科 院長