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マンジャロの副作用と対処法

GLP-1 diet side effect
最終更新日:2026-06-08

メディカルダイエットで注目の「マンジャロ」。高い効果の一方で、初期の吐き気や便秘、自己注射による皮膚の赤み・かゆみ・しこりといった副作用に不安を抱く方も多いでしょう。本記事では、皮膚科専門医の視点から副作用の原因やいつまで続くかの目安、痛みを和らげる打ち方や正しいスキンケア方法を徹底解説。食事の工夫や病院を受診すべき目安もまとめ、あなたが安全にダイエット治療を続けられるようサポートします。

マンジャロ(GIP/GLP-1受容体作動薬)とは?メディカルダイエットにおける効果
マンジャロのよくある副作用と症状(初期症状から胃腸障害まで)
【皮膚科専門医の視点】マンジャロ注射部位の皮膚トラブルと副作用
絶対に見逃してはいけないマンジャロの重大な副作用
マンジャロの副作用を軽減する日常生活・食事での工夫
副作用が辛い時の代替案(リベルサス等のメディカルダイエット)
こんな症状が出たらすぐ病院へ!医療機関を受診すべき目安
よくある質問
当院の受診方法
マンジャロの費用

マンジャロ(GIP/GLP-1受容体作動薬)とは?メディカルダイエットにおける効果

マンジャロ(一般名:チルゼパチド)は、2023年4月に国内で2型糖尿病の治療薬として正式に承認された極めて新しい医薬品です。現在、日本では肥満治療やダイエット目的での健康保険適用は認められていないため、ダイエット目的で使用する場合は全額自費診療となりますが、その画期的な体重減少効果から多くのクリニックで導入されています。

マンジャロの主なダイエット効果と特徴(GLP-1とGIPの違い)

これまでのメディカルダイエットで主流であった注射薬は、主に「GLP-1」という単一のホルモン受容体にのみ働きかけるものでした。しかしマンジャロは、世界で初めて「GLP-1」に加えて「GIP」という2つのホルモン受容体に同時に作用するデュアルアゴニスト(持続性GIP/GLP-1受容体作動薬)として開発されました1。この2つのホルモンが組み合わさることで、従来薬を上回る強力な体重減少効果が臨床試験でも確認されています。

  ホルモンの種類  主な作用とダイエットへの効果
 GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)  食事をとると小腸から分泌され、膵臓からのインスリン分泌を促します。また、胃の働きを緩やかにして食べ物の排出を遅らせることで、少量でも満腹感が持続しやすくなります。
 GIP(胃抑制ポリペプチド)  GLP-1と同様にインスリン分泌を促す働きに加えて、脂肪細胞に直接作用してエネルギー消費に影響を与えるという、体重管理において極めて重要な役割を果たします。

これらの相乗効果により、脳の満腹中枢が刺激されて自然と食欲が抑えられ、「もう十分食べた」という感覚が早く訪れるようになります 。そのため、無理な食事制限や過度な運動によるストレスを感じることなく、自然に食べる量が減少して体重が落ちやすくなるのです 。リバウンドを繰り返してしまう方や、間食や夜食がどうしてもやめられない方、あるいは多忙で本格的なダイエットの時間が取れない方にとって、非常に継続しやすい治療法と言えます 。

なぜ副作用が起こるのか?体重減少を導く作用機序の解説

マンジャロが高い効果を発揮する一方で副作用が生じるのには、薬の作用機序そのものが深く関わっています。マンジャロの成分は、胃腸の働きを意図的に遅くし、脳の食欲中枢に強力に働きかけます。この「胃の中に食べ物が長く留まること」や「急激な食欲の低下」が、身体がまだ薬に慣れていない初期段階では、異物感や消化不良として認識されやすく、「胃もたれ」や「吐き気」といった形で表面化するのです。
つまり、副作用は薬が体内でしっかりと働いている証拠でもあります。しかし、症状が重すぎると治療の継続が困難になるため、なぜそのような反応が起きているのかを理解し、自分の身体のペースに合わせて適切に対処していくことが重要となります。

マンジャロのよくある副作用と症状(初期症状から胃腸障害まで)

マンジャロの投与によって引き起こされる副作用は、主に胃腸系の症状が中心となります。臨床試験のデータから判明している副作用の発生頻度と、それぞれの症状が起こるメカニズムについて詳しく見ていきましょう。

   発生頻度の目安 主な症状と特徴
 悪心(吐き気)  12〜20% 投与初期や増量時に最も多く見られる症状です。
 便秘  14〜18% 腸の動きが緩やかになることで水分が吸収されすぎて生じます。
食欲減退 13〜22% 薬の本来の目的ですが、行き過ぎると栄養不足の原因になります。
下痢 9〜17% 消化不良や自律神経のバランス変化によって腸が過敏に反応して生じます。
嘔吐 5〜12% 胃に食べ物が長く留まることで、許容量を超えた際に起こります。

最も多い副作用「吐き気・悪心・胃のむかつき」の原因

患者様が最も頻繁に経験する副作用が悪心(吐き気)や胃のむかつきです。前述の通り、マンジャロは胃の消化活動を緩やかにする作用があります。そのため、治療開始前と同じようなボリュームの食事を摂ったり、油分の多い脂っこい食事を摂ったりすると、胃が処理しきれずに長時間食べ物が停滞し、結果として強い吐き気や嘔吐を引き起こします。特に、投与を開始した直後や、お薬の用量(例えば2.5mgから5.0mgなど)を増やした直後に症状が強く出やすい傾向にあります。

便秘・下痢などの胃腸障害が生じる理由

マンジャロの特徴的な点として、便秘と下痢という相反する症状の両方が高い頻度で起こり得るということが挙げられます。胃腸のぜん動運動が抑えられると、食べ物が腸内を通過する時間が長くなります。その間に腸内で過剰に水分が吸収されてしまうと、便が硬くなり便秘を引き起こします。
一方で、消化機能の低下により未消化の食べ物が腸に届いたり、腸内環境が急激に変化したりすると、腸が過敏に反応して下痢を引き起こすこともあります5。さらに、腹部の膨満感(お腹の張り)や消化不良を伴うことも多く、これらもすべて胃腸の運動抑制作用に起因するものです。

食欲不振に伴う「倦怠感・筋肉痛」のメカニズム

マンジャロの副作用として「体のだるさ(強い倦怠感)」や「筋肉痛」を訴える患者様がいらっしゃいます。実はこれらは、マンジャロの成分そのものが筋肉に直接ダメージを与えているわけではありません。大半のケースにおいて、これらの症状は急激な食欲低下に伴う「栄養不足」が引き起こす二次的な症状です。
食事の量が極端に減ると、身体を維持するためのタンパク質や糖質が不足します。すると、身体はエネルギーを補うために、自身の筋肉を分解してアミノ酸を作り出そうとします。この筋肉の分解過程において、筋肉痛のような痛みや強い疲労感が生じるのです。また、食事からの水分摂取や、ナトリウム・カリウム・マグネシウムといった必須電解質の摂取が減ることで、脱水症状や筋肉の痙攣が引き起こされることも少なくありません5。

気分が落ち込む?鬱・精神症状のリスクについて

マンジャロの添付文書には、直接的な副作用として「うつ病」は記載されていませんが、治療中に気分の落ち込みや精神的な不安定さを感じる方がいらっしゃいます。これは、食事量が減ることで脳のエネルギー源となる糖分が不足すること(軽度の低血糖状態)や、体重減少が停滞した際の心理的なストレス、あるいは栄養バランスの崩れなどが複合的に絡み合って生じる間接的な症状と考えられます。精神疾患の既往歴がある方は、事前に医師に申告し、治療中は気分の変化に注意を払うことが大切です。

副作用はいつからいつまで続く?ピークと体が慣れるまでの期間

吐き気やだるさが続くと、「この気持ち悪さはいつまで続くのだろうか」と強い不安を抱くことになります。お薬の血中濃度の変化を理解することで、精神的な負担を大きく軽減することができます。一般的な副作用のタイムラインは以下の通りです。

  経過時期  副作用の状態と血中濃度の変化
 注射後1〜2日目  薬の成分が血液中に広がり、血中濃度が上昇するため、吐き気や胃腸の不快感がピークに達しやすい時期です。
 注射後3〜6日目  ピークを過ぎ、薬の濃度が少しずつ低下していくのに伴い、徐々に症状が和らいでいく傾向があります。
 投与開始から2〜4週間  身体が薬の成分と新しい胃腸の動きに順応し、初期に感じていた副作用の多くは自然と落ち着いていきます。

このように、多くの場合、体が慣れるまでの辛抱の期間は2〜4週間程度です。ただし、用量を引き上げたタイミングで再び血中濃度が上昇するため、副作用がぶり返すことがあります 。そのため、用量の調整は自己判断で行わず、医師と効果や副作用のバランスを見ながら慎重に進めることが求められます 。

【皮膚科専門医の視点】マンジャロ注射部位の皮膚トラブルと副作用

マンジャロは週に1回、ご自身で皮下脂肪に注射を行う(自己注射)お薬です。そのため、内科的な副作用だけでなく、皮膚表面や皮下組織における局所的なトラブルへの理解とケアが欠かせません。ここでは皮膚科専門医の視点から、注射部位の皮膚反応の原因と、健やかな皮膚を保つための具体的な対処法を解説します。

注射部位反応(赤み・かゆみ・腫れ・しこり・内出血)の主な原因

マンジャロを腹部、太もも、上腕などの皮下脂肪に投与すると、注射した部位の周辺に軽度の皮膚反応が生じることがあります。これらは「注射部位反応」と呼ばれ、一般的な副作用の一つとして広く認知されています。主な症状とその原因は以下の通りです。

  1. 赤み・腫れ: 注射針が皮膚組織を貫通する際の物理的な刺激や、注入された薬液が皮下組織に入ることで起こる体の自然な異物反応です。多くの場合、数日程度で自然に落ち着いていきます。

  2. かゆみ: 軽微なアレルギー反応や、針で傷ついた組織が修復される過程でヒスタミンなどが放出されることにより生じます。

  3. 皮膚のしこり(硬結): 薬液が皮下の一箇所に留まったり、毎回全く同じ部位に繰り返し注射を打つことで、皮下組織が炎症を起こして硬くなることで発生します。

  4. 内出血(青あざ): 針が偶発的に皮下の毛細血管を傷つけてしまった場合に、皮膚の下で少量の出血が起こる現象です。

これらの症状は、薬の有効性自体が失われているわけではなく、あくまで局所的な反応です。しかし、放置したり間違ったケアを行ったりすると、症状が悪化して注射の継続が困難になる場合があります。

アレルギー性接触皮膚炎や発疹・湿疹のリスクと注意点

一般的な物理的刺激による赤みとは異なり、「湿疹・発疹」や「そう痒性皮疹(強いかゆみを伴う発疹)」といった皮膚トラブルが報告されることもあります。これらは、マンジャロの有効成分や添加物に対するアレルギー反応として現れる「接触皮膚炎」などの可能性があります。
もともとアトピー性皮膚炎や湿疹などの皮膚疾患がある方、あるいは過去に他の注射薬や化粧品で強いかぶれを経験したことがある方は、事前のカウンセリングで必ず医師に伝える必要があります。局所の赤みにとどまらず、注射部位から離れた場所にも発疹が広がったり、強いかゆみが持続したりする場合は、単なる注射部位反応ではなくアレルギー性の反応である可能性が高いため、自己判断で市販薬を塗ることは避け、速やかに皮膚科などの専門医による診断を受けてください。

【専門医直伝】注射部位の痛みを減らし、皮膚トラブルを防ぐスキンケア

皮膚の健康を守りながら、毎週の自己注射を苦痛なく続けるために、患者様自身で実践できる効果的な予防法とスキンケアテクニックをご紹介します。

  • 注射前の消毒と清潔の保持。アルコールが完全に乾いてから針を刺すことで、アルコール成分が皮下に入り込んでしみるのを防ぐことができます。

  • 薬液を常温に戻してから使用する。注射を行う少し前(30分程度前)に冷蔵庫から取り出し、室温に戻しておくことで、注入時の不快感を大幅に和らげることができます。

  • 正しい角度でゆっくりと注入する。皮膚に対して垂直(90度の角度)に針を当てることが重要です。また、皮下脂肪を指で優しくつまみ上げてから、その膨らんだ部分に対して垂直に刺すことで、筋肉に針が届くのを防ぎ、痛みを軽減しやすくなります。注入のスピードは極端に遅すぎず、安定した一定の速度で押し切るのが痛みを減らすコツです。

  • 注射を打つ場所のローテーションの徹底。腹部の中で「右側」「左側」「上部」「下部」と毎回位置をずらしたり、腹部と太ももを交互に使うなど、計画的なローテーションを組むことが皮膚トラブルを防ぐ最大の防御策です。

しこりや内出血が起きた場合の正しい対処法(揉むのはNG)

もし注射部位が赤く腫れたり、しこりや内出血ができてしまった場合、多くの人が「揉めば早く散るのではないか」と誤解してマッサージをしてしまいます。しかし、皮膚科専門医の立場から申し上げると、強く揉んだりマッサージしたりすることは厳禁です。
皮下組織がダメージを受けて炎症を起こしている状態のときに強い摩擦を加えると、組織の破壊が進み、かえって炎症やしこりを悪化させてしまいます。痛みや熱感がある場合は、保冷剤を清潔なタオルで包み、患部を優しく冷やすことで炎症を和らげることができます。基本的には極めて優しく触れる程度にとどめ、身体の自然な治癒力によって吸収されるのを待つのが最も安全なケアです。

絶対に見逃してはいけないマンジャロの重大な副作用

マンジャロは安全性が確認された医薬品ですが、ごく稀に命に関わるような重大な副作用を引き起こす危険性があります。以下のサインが現れた場合は、決して放置せず、直ちに医療機関へ連絡してください。

低血糖(冷や汗、手足の震え、動悸など)と他薬との併用リスク

マンジャロ単独の使用での低血糖リスクは比較的低いとされていますが、2型糖尿病の治療などで他の血糖降下薬(スルホニルウレア薬、速効型インスリン分泌促進剤であるグリニド薬、インスリン製剤など)と併用している場合、低血糖のリスクが著しく増加する恐れがあります。
低血糖の前駆症状として、異常な空腹感、冷や汗、手足の震え、動悸、体の冷え(悪寒)、強い脱力感などが現れます。これが重症化すると、意識消失や昏睡に至る危険性があるため、高所での作業や自動車の運転に従事する方は特に注意が必要です。低血糖のサインを感じた際は、速やかにブドウ糖や糖分を含む飲料(ジュースなど)を摂取できるよう、常に携帯しておくことが推奨されます。

急性膵炎(みぞおちや背中の激しい腹痛、嘔吐など)

GLP-1受容体作動薬全般に共通する稀な重大な副作用として、急性膵炎が挙げられます。通常の胃腸障害による腹痛とは異なり、みぞおちから背中にかけて突き抜けるような持続する激しい腹痛や、激しい嘔吐を伴うのが特徴です。このような急な激痛が見られた場合は、直ちにマンジャロの投与を中止し、速やかに救急外来や内科を受診しなければなりません。

胆嚢炎・胆管炎などの胆嚢系疾患・胆石症リスク

体重が急激に減少する過程において、胆嚢内のコレステロールのバランスが崩れ、胆石症(胆のうに石ができる病気)のリスクが上昇することが知られています。それに伴い、胆嚢炎や胆管炎といった胆嚢系疾患を引き起こす可能性があります。右上腹部の強い痛み、発熱、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる症状)などが見られた場合には、我慢せずに医療機関を受診してください。

アナフィラキシーなどの重篤なアレルギー症状

頻度は極めて稀ですが、マンジャロの成分に対する重篤なアレルギー反応としてアナフィラキシー症状が起こる可能性があります。注射した直後から数時間以内に、全身の強い発疹、息苦しさ(呼吸困難)、顔や唇・喉の腫れ、急激な血圧低下に伴うめまいが生じた場合は、一刻を争う事態であるため直ちに救急医療を要請してください。

マンジャロの副作用を軽減する日常生活・食事での工夫

副作用、特に吐き気やだるさといった症状を最小限に抑え、快適にダイエットを継続するためには、薬の力だけでなく、患者様自身の日常生活における工夫が極めて重要になります。

吐き気を抑える食事の摂り方(1回の量を減らす、脂質を控える等)

マンジャロ投与中は、胃の排出機能が低下し、食べ物が長く胃に留まります。そのため、食事の摂り方を見直すことが副作用軽減の鍵を握ります。

  1. 食事の回数を分け、1回の量を減らす: 一度に多くの食べ物を胃に入れると処理しきれず、吐き気や嘔吐の直接的な原因になります。1日3回の食事を4〜5回に小分けにし、常に腹八分目以下に抑えるのが効果的なコツです。また、よく噛んでゆっくり食べることで、胃への負担を減らすことができます。

  2. 脂質・油分の多い食事を控える: 揚げ物、霜降り肉、バターを多く使った洋菓子など、脂肪分の多い食事は消化に時間がかかり、胃に長く留まりやすいため吐き気を誘発します。消化の良い炭水化物やさっぱりとした食事を心がけましょう。

  3. 食後の姿勢の工夫: 食後すぐに横になると、胃酸が逆流しやすくなり不快感が増します。横になる際は上体を少し高くするか、食後しばらくは座って過ごすなどの姿勢の工夫も有効です。

倦怠感や筋肉痛を防ぐ「こまめな水分補給」と「タンパク質」の重要性

食欲が落ちると、食べ物から得ていた水分や栄養素が不足しがちになります。これが強いだるさや筋肉痛を引き起こす原因となるため、意識的な補給が必要です。

  • 1日1.5〜2リットルのこまめな水分補給: 脱水症状を防ぐため、1日に1.5〜2リットルの水分摂取を目標にしてください。一気に飲むのではなく、コップ1杯の水を1日数回に分けてこまめに飲むことが大切です。下痢や嘔吐がある場合は、電解質(ナトリウム、カリウム、マグネシウム)を補うために経口補水液を活用すると効果的です。

  • タンパク質の積極的な摂取: 筋肉の分解による倦怠感を防ぐためには、タンパク質の確保が必須です。体重1kgあたり1.2〜1.6gのタンパク質(体重60kgの方なら1日約72〜96g)を目安に摂取することが推奨されています。食欲がない場合は、プロテイン飲料や、鶏肉、白身魚、卵、豆腐などを活用し、効率よくタンパク質を補給してください。また、週に2〜3回程度の軽い筋力トレーニング(スクワットやプランクなど)を取り入れることで、筋肉量の低下を予防できます。

注射を打つ場所(お腹・太もも・二の腕)のローテーションのやり方

マンジャロの添付文書で推奨されている注射部位は、「腹部」「太もも(大腿部)」「二の腕(上腕部)」の皮下脂肪ですお腹(腹部)は皮下脂肪が多く、痛みを感じにくい場所として最も推奨されています。自分自身で見えやすく、両手を使って安定した体勢で打ちやすいため、初めて自己注射を行う方にも適しています。
注射を打つ際は、おへその周囲5cm以内のデリケートな部分は避け、おへそから十分に離れた左右の腹部に打つようにしてください。

副作用が辛い時の代替案(リベルサス等のメディカルダイエット)

マンジャロは非常に優れた効果を持ちますが、体質的にどうしても吐き気が治まらない方や、注射針への恐怖心が強い方、あるいは重度の皮膚トラブルが起きてしまう方もいらっしゃいます。そうした場合、治療を完全に諦めるのではなく、医師と相談して他のアプローチに変更することも有効な選択肢です。

注射の痛みや皮膚トラブルが続く場合は「リベルサス(飲み薬)」への変更

自己注射による局所の痛みや赤み、かぶれが改善しない場合、あるいは注射という行為自体がストレスになって継続が難しい場合は、「リベルサス(一般名:セマグルチド)」などの飲み薬への変更が選択肢となります。

薬剤名  リベルサス
投与方法  1日1回の経口投与(飲み薬)
特徴 マンジャロと似た作用を持つGLP-1受容体作動薬で、注射針を使用しません。針の痛みや注射部位の皮膚トラブルを完全に回避できます1。
価格の目安(30日分/税込) 3.0mg: 12,100円
7.0mg: 26,400円
14.0mg: 36,300円

毎朝の空腹時に服用するというルールはありますが、注射が苦手な方にとっては心理的負担が少なく、継続しやすい方法と言えます 。

局所的な脂肪が気になる場合の「クールテックデファイン(脂肪冷却痩身)」や「脂肪溶解注射」

マンジャロは全身の体重を落とすのには適していますが、あご下や二の腕、下腹部といった「部分的な脂肪」だけを落としたい場合には、医療機器による部分痩せ治療を組み合わせる、あるいは切り替えることも検討されます。

治療法  作用機序と特徴 価格の目安(税込)
 クールテック(クルスカ)  脂肪細胞が4℃で凍る性質を利用し、ターゲットとなる部位の脂肪細胞のみを凍らせて破壊し、体外へ排出させます。リバウンドしにくい部分痩せが可能です。 1カップ: 39,600円〜
(複数カップやセット料金あり)
 脂肪溶解注射(FatX Coreなど)  特殊な薬剤を皮下に注射し、脂肪細胞を直接分解します。フェイスラインなどの微細なデザイン調整に向いており、ダウンタイムも短いのが特徴です。 当院で実施なし

これらの治療は、胃腸への副作用がないため、内科的な不調を避けたい方にとって安全な選択肢となります。どの治療法が自分の体質やライフスタイルに合っているかは、医師としっかり相談して決めることが大切です 。

こんな症状が出たらすぐ病院へ!医療機関を受診すべき目安

多くの副作用は軽度であり、時間の経過とともに改善しますが、中にはご自身の判断で放置してはいけないケースもあります。症状別の受診の目安をまとめました。

内科的症状で直ちに受診・休薬すべきケース

以下のような症状が現れた場合は、次回のマンジャロの投与を中止し、処方を受けたクリニックや内科を速やかに受診してください。

  • 激しい腹痛や持続する嘔吐がある場合: 急性膵炎や胆嚢炎の疑いがあるため、至急の検査が必要です5。
  • 動けないほどの強い筋肉痛や持続する筋力低下がある場合: 深刻な栄養不良や、電解質異常、あるいは他の疾患が隠れている可能性があります5。
  • 尿の色が濃い褐色や赤褐色になった場合: 重度の脱水や、筋肉の異常分解(横紋筋融解症など)の危険なサインである可能性があります5。
  • 激しい下痢や吐き気で水分が全く摂れない場合: 脱水症状が急速に進行する危険があるため、点滴などの処置や、吐き気止めの処方薬(漢方薬などを含む)による介入が必要です5。

皮膚科を受診すべきケース(皮膚の赤みや腫れが数日引かない場合など)

皮膚トラブルに関しては、以下の基準を目安に皮膚科の受診を検討してください。

  • 注射部位の腫れや赤みが数日経っても引かない、あるいは熱を持って悪化している: 針穴から細菌が入り込み、局所の感染症(蜂窩織炎など)を起こしている可能性があります6。
  • しこりや内出血に強い痛みが伴い、改善の兆しがない: 皮下組織での炎症が長引いているサインです。専門医による確認が必要です6。
  • 注射部位だけでなく、広い範囲に発疹やかゆみが広がってきた: 薬の成分に対するアレルギー性接触皮膚炎の可能性が高いため、ステロイド外用薬や抗ヒスタミン薬による適切な治療が必要です6。

よくある質問

A
吐き気が強い時は、無理に固形物を食べようとせず、まずは脱水を防ぐためにこまめな水分補給(経口補水液やスポーツドリンクなど)を優先してください 。食事が摂れそうな時は、消化の良いゼリーやスープなどを少量ずつ複数回に分けて摂るのがコツです 5 。どうしても吐き気が治まらず、水分も受け付けないような状況であれば、我慢せずに医師に相談してください。マンジャロと併用しても安全な吐き気止めや、症状を和らげる漢方薬を処方してもらうことが可能です 。
 
A
いいえ、揉まないでください 。
注射部位のしこり(硬結)や内出血は、物理的な刺激や薬液に対する自然な炎症反応です 。早く治そうとして強く揉んだりマッサージしたりすると、摩擦によって皮膚の炎症が悪化し、かえってしこりが残りやすくなります 。痛みや熱感がある場合は、保冷剤をタオルで包んで優しく冷やす程度にとどめ、自然に吸収されるのを待つのが最善のケアです 。
 
A
自己判断での休薬や用量の変更は絶対に行わないでください。マンジャロは、患者様の体重、血糖値、効果の出方、そして副作用の程度を医師が総合的に評価しながら、適切な投与量を個別に調整するデリケートなお薬です 。副作用が辛い場合は、まずは処方元の医師に症状をありのままに報告してください。症状の重さに応じて、用量を元の少ない量に戻す、あるいは一時的に休薬するなどの適切な医学的指示を受けることができます。
 
A
注射を失敗したかもしれないと思っても、絶対に2回分(追加の投与)を打たないでください 。マンジャロの注射器はオートインジェクター(自動注射器)を採用しており、透明な窓から灰色のゴム部品が見えていれば、薬液の注入は正常に完了しています 。もし過剰に投与してしまうと、体内の薬物濃度が急激に跳ね上がり、激しい吐き気や低血糖などの重篤な副作用を引き起こすリスクが極めて高くなります 。不安な場合は追加で打たず、次回の注射日までに医師の診察を受けることをお勧めします 。
 
A
注射部位の軽微な一時的かゆみ程度であれば、患部を清潔に保ちつつ保冷剤で冷やすことで落ち着くことが多いです。しかし、症状が強い場合や長引く場合に、自己判断で市販のかゆみ止めを使用することは慎重になるべきです。アレルギー性の発疹や細菌感染が原因であった場合、不適切な成分の薬を塗ることで症状が悪化する恐れがあります。かゆみや赤みが数日経っても引かない、あるいは周囲に広がる場合は、皮膚科専門医の診察を受けて適切な処方薬を使用してください 。
 
 
A
副作用が全く出ないからといって、お薬が効いていないわけではないためご安心ください 。副作用の現れ方には非常に大きな個人差があります。もともと胃腸が丈夫な方などは、吐き気などの不快感をほとんど感じることなく、スムーズに食欲だけが落ちるケースも珍しくありません 。体重が少しずつでも減少傾向にあり、以前より少ない食事量で「お腹がいっぱいだ」という満足感が得られているのであれば、お薬はしっかりと体内で働いています 。

当院の受診方法

ご予約方法

WEB順番予約は、診療開始時間から当日の順番をお取りできます。
直接お並び頂く場合は、診療開始15分前から受付を行っております。
初めて受診受診する方へ
Web順番予約の取り方
 

当日施術希望について(※手術やレーザー治療)

受診前(診察前)の施術のご予約は行っておりません。
診察後に施術枠に空きがある場合のみご案内可能です。
※受付時に問診表に当日施術希望であることもお伝えください。
初めて受診受診する方への美容診療についてをご参考ください。

マンジャロの費用

全て、消費税込みです。

初診料

3,300円

再診料 

1,100円

薬剤料

マンジャロ2.5㎎ 1本3,980円(1週分)

マンジャロ2.5㎎ 4本15,000円(4週分)

マンジャロ5㎎ 1本7,980円(1週分)

マンジャロ5㎎ 4本30,000円(4週分)

マンジャロ7.5㎎ 1本11,980円(1週分)

マンジャロ7.5㎎ 4本45,000円(4週分)

マンジャロ10㎎ 1本15,980円(1週分)

マンジャロ10㎎ 4本60,000円(4週分)

※GLP-1ダイエット治療について

未承認医薬品等(異なる目的での使用)
マンジャロは、医薬品医療機器等法において、「2型糖尿病」の効能・効果で承認されていますが、当院で行う肥満治療目的での使用については国内で承認されていません。
入手経度等
国内の医薬品卸業者より国内承認薬を仕入れています。
国内の承認医薬品の有無
国内では「ウゴービ」というGLP-1製剤が「肥満治療」の効能・効果で厚生労働省に認可されています。
諸外国における安全性などに係る情報
GLP-1受容体作動薬の注射製剤が米国FDAと国内で肥満治療薬として承認されています。

≪監修者プロフィール≫
執筆・監修: うらた皮膚科 院長 浦田透
保有資格: 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
経歴:
平成23年 中京病院 研修医
平成25年 中京病院 皮膚科
平成26年 名古屋大学医学部附属病院 皮膚科
平成27年 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科
平成28年 名古屋大学医学部附属病院 医員
平成30年 名古屋大学医学部附属病院 病院助教
平成31年 名古屋大学医学部附属病院 助教
令和3年4月 うらた皮膚科 副院長
令和3年11月 うらた皮膚科 院長
シミ外来予約