多汗症のイオントフォレーシス治療とは

イオントフォレーシスとは

イオントフォレーシスとは、多汗症の部位を水道水に浸し、そこに弱い電流を流す治療法です。
通電する際に生じる水素イオンが汗腺を障害することで発汗を抑制します。
手のひら・足の裏の多汗症治療に実施しています。
手汗と足汗の治療として、まずはじめに行う治療です。

  • 保険適応となり、治療費は3割負担で1回660円となります。
  • 市内でお住いの高校生以下は無料です(子ども医療費助成制度)。

 

イオントフォレーシス治療の適応の方

  • 手汗でお困りの方
  • 足汗でお困りの方

手汗、足汗対策の比較

当院では様々な治療法を患者様に合わせてご提案しています。

手汗、足底の汗の対策
  イオントフォレーシス アポハイドローション 塩化アルミニウム
ローション
塩化アルミニウム
軟膏の密閉治療
ボトックス注射
治療効果
頻度 週1~2回 毎日 最初は毎日使用する
効果が出てきたら週2~3回
 3~6カ月毎
長所 保険適応
名古屋市内の高校生以下は無料
効果が強い
短所 通院回数が多い   効果が弱い   痛みが強い
保険適応 あり あり なし なし なし

イオントフォレーシスの効果

手の多汗症患者の 臨床試験

Stolmanらの報告

患者

手のひらの多汗症患者18名

方法

週3回の治療を、3週間行った。

片手の未治療し、逆の手と発汗量を比較した。

結果

18名中15名で、イオントフォレーシス治療側の手のひらの著名な発汗量の低下を認めた。

Dahl JCらの報告

患者

手のひらの多汗症患者11名

方法

週1~5回の治療を行った。

片手の未治療し、逆の手と発汗量を比較した。

結果

6~12回(平均10回)の治療で十分な発汗低下を実感できる状態となり、発汗量は38%減少した。

2週間に1回の頻度で、3カ月間維持療法を行ったところ、発汗量は81%にまで減少した。

イオントフォレーシスの副作用

ピリピリした痛み、発赤、小水疱といった電気熱傷による症状が生じえる。
弱い出力から徐々に増量していくようにすれべ、極めて安全に治療が可能。

イオントフォレーシスの治療の流れ

  1. イオントフォレーシス
    治療部位を水道水で浸し、電流を流します。
  2. 耐えられる強さまで電流を強くします。
  3. 15分程度で終了です。

 
 
 

よくある質問

A
ピリピリとした感覚はありますが、強い痛みはありません。
出力も調整可能ですので、お子様でも治療可能です。
 
A
初めのうちは、週に2~3回、効果が出てきたら1~2週間に1回の通院を継続します。
 
A
5回ほどで効果が出始め、10回ほど行うと治療効果を実感できることが多いです。
 
A
外国ではホームケアも行われており、米国では家庭用機器の購入に保険が請求できる制度があります。
日本からもインターネットなどで個人購入することも可能です。
  Dermadry®Drionic®などから購入可能です。(当院との取引関係などは無いメーカーですが、老舗の大手メーカーだと思っています。製品については直接メーカにお問い合わせください。)
当院での治療は、出力や安定性に最も優れる病院用の 厚生労働省承認機を使用して治療を行います。