子供の手足の皮めくれとは
まず理解しておきたいのは、「手足の皮めくれ」は特定の病気の名前ではなく、あくまで「症状」の一つであるということです。
これは、咳が風邪やアレルギーなど様々な原因で起こるのと同じです。皮めくれもまた、多様な背景から生じる皮膚の変化なのです。
私たちの皮膚の一番外側には「角質層」という、厚さわずか0.02mmほどの薄い層があります。この角質層は、外部の刺激や乾燥、細菌の侵入から体を守る「バリア」という非常に重要な役割を担っています 。この角質層が、何らかの理由で正常なサイクルよりも早く剥がれ落ちてしまう状態が「皮めくれ」です。日焼けの後に皮がベロっとむけるのをイメージしていただくと分かりやすいかもしれません 。
特にお子さんは、大人に比べて皮膚のバリア機能がまだ未熟です。また、元気に走り回ったり、砂遊びをしたりと、手足に汗をかいたり物理的な摩擦を受けたりする機会が非常に多いため、この角質層がダメージを受けやすく、皮めくれという症状が比較的起こりやすいのです 。
子供の手足の皮めくれの症状
お子さんの手足の皮がむけている時、最も大切なのは「皮めくれの状態」だけでなく、「他にどんな症状があるか」を総合的に観察することです。皮めくれの見た目だけでは原因を特定するのは専門医でも難しいことがありますが、付随する症状が診断の大きな手がかりとなります。以下のチェックリストを参考に、お子さんの様子を注意深く見てみてください。
皮膚の状態をチェックしましょう
皮のむけ方 | うすい皮がフケのようにポロポロむける: 単純な乾燥や、軽い湿疹の可能性があります 。 小さな水ぶくれができた後、日焼けのようにベロッとむける: 後述する「汗疱(かんぽう)」という状態の典型的な経過です 。 指先から、一枚大きくむける感じ: 溶連菌感染症など、何らかの病気の回復期に見られる「落屑(らくせつ)」と呼ばれる特徴的な皮むけの可能性があります 。 |
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皮めくれ以外の皮膚症状 | かゆみ: お子さんが手足を頻繁にかきむしっていたり、夜眠れないほどのかゆみを訴えたりしていませんか?強いかゆみは、汗疱や手湿疹のサインであることが多いです 。 赤み・炎症: 皮がむけている部分やその周りが赤くなっていませんか?炎症が起きているサインです 。 水ぶくれ(水疱): 透明で小さな、水滴のようなプツプツができていませんか?特に手のひらや足の裏、指の側面にできる場合、汗疱や水虫の可能性があります 。 膿(うみ)をもった水ぶくれ(膿疱): 水ぶくれの中身が白や黄色っぽく濁っていませんか?これは「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」などで見られますが、子供では比較的まれです 。 ひび割れ: 皮膚が硬くなり、亀裂が入って痛がったり、時には出血したりしていませんか?乾燥がひどい場合や手湿疹で見られます 。 |
全身の状態をチェックしましょう
- 発熱: 皮めくれと同時に、あるいはその少し前に熱は出ていませんでしたか?これは非常に重要なサインです。感染症や、後述する川崎病などを考えるきっかけになります 。
- のどの痛み: 「のどが痛い」と訴えていませんでしたか?高熱とのどの痛みに続いて皮がむけてきた場合、溶連菌感染症の可能性があります 。
- 全身の発疹: 手足以外、お腹や背中、顔などに発疹は出ていませんか ?
- 元気がない・ぐったりしている: いつもより機嫌が悪かったり、ぐったりして元気がなかったりしませんか?皮膚だけでなく、全身に影響が及ぶ病気のサインかもしれません 。
これらの症状の有無を把握しておくことで、この後の「原因」の特定や、医療機関を受診した際に医師へ的確に情報を伝えることができます。
子供の手足の皮めくれの原因
子供の手足の皮めくれは、実にさまざまな原因によって引き起こされます。ここでは、考えられる原因を「日常的によく見られるもの」から「感染によるもの」、そして「特に注意が必要な病気のサイン」という順で解説していきます。
日常的によく見られる原因
まずは、多くの子供たちが経験する、比較的心配のいらない原因からです。
汗疱(かんぽう)/異汗性湿疹(いかんせいしっしん)
これは、子供の皮めくれの原因として最も頻繁にみられるものです 。特に春から夏にかけての汗をかきやすい季節に多くなります 。
- メカニズム: 子供は新陳代謝が活発で、大人以上に手足に汗をかきます。この汗が、皮膚の表面にある汗の管(表皮内汗管)に詰まってしまい、そこで炎症を起こすことで発症します 。汗疹(あせも)の一種と考えると分かりやすいでしょう。水虫と間違われやすいですが、汗疱は誰かにうつることはありません 。
- 症状の経過: まず、手のひらや足の裏、特に指の側面に、かゆみを伴う小さな水ぶくれ(水疱)がプツプツとたくさんできます 。この水ぶくれは非常に強いかゆみを伴うことが多く、子供が掻き壊してしまうことも少なくありません。その後、2~3週間かけて水ぶくれが乾燥し、日焼けの後のように皮がむけて治っていきます 。一度治っても、汗をかくたびに繰り返しやすいのが特徴です 。
手湿疹・接触皮膚炎
アトピー性皮膚炎の素因があるお子さんや、肌が乾燥しやすいお子さんに見られます 。
- 原因: 皮膚のバリア機能が低下しているところに、石鹸やアルコール消毒液、砂、粘土、特定の化学物質などが触れることで刺激となり、炎症を起こして皮がむけます 。手洗い後にしっかり水分を拭き取らなかったり、保湿を怠ったりすることも原因となります。
若年性手掌足底皮膚炎(じゃくねんせいしゅしょうそくていひふえん)
幼児期から学童期のお子さんの足の裏によく見られる状態で、特に親指の付け根あたりが赤くテカテカになり、薄皮がむけてきます。
- 特徴: 汗疱や湿疹と大きく違うのは、かゆみや痛みがほとんどなく、お子さん本人はあまり気にしていないことが多い点です 。保護者の方が心配して受診されますが、多くは成長とともに自然に良くなっていきます。
単純な乾燥
特に空気が乾燥する秋から冬にかけて、皮膚の水分が失われることで皮がむけやすくなります。子供の足の裏の皮膚はまだ薄いため、裸足で走り回るなどの摩擦でカサカサになり、皮がむけることがあります 。
感染によるもの
次に、他の人からうつる可能性のある、感染症が原因の場合です。
水虫(足白癬)
保護者の方が「皮むけ=水虫では?」と最も心配される原因の一つです 。
- 原因: 白癬菌(はくせんきん)というカビ(真菌)の一種が皮膚の角質層に感染することで起こります 。これは伝染性があり、水虫にかかっている家族が使ったバスマットやスリッパなどを介して感染することが多いです 。子供は大人より皮膚が薄く抵抗力が弱いため、感染しやすい傾向があります 。
- 症状: 足の指の間が白くふやけてジュクジュクしたり(趾間型)、足の裏に小さな水ぶくれができたり(小水疱型)、足の裏全体がカサカサして硬くなったり(角質増殖型)と、さまざまなタイプがあります 。
- 診断の重要性: 水虫の症状は汗疱と非常によく似ているため、見た目だけで判断することはできません。自己判断で市販薬を使うと、かえって悪化したり、診断がつきにくくなったりすることがあります。水虫が疑われる場合は、必ず皮膚科を受診し、皮膚のかけらを顕微鏡で調べて白癬菌がいるかどうかを確認してもらう必要があります 。
他の病気のサインとして現れるもの
手足の皮むけは、皮膚そのものの問題ではなく、全身の病気の一症状として現れることがあります。この場合、皮むけは病気が起こっている最中ではなく、むしろ「回復期」に出てくることが多いのが特徴です。つまり、皮むけは「病気が治りかけているサイン」とも言えます。この視点を持つことで、保護者の方は冷静に状況を判断することができます。
溶連菌感染症の回復期
A群溶血性レンサ球菌という細菌によって引き起こされる感染症です。
- 主な症状(皮むけの前): 突然の38~39度の高熱、強いのどの痛み、舌がイチゴのように赤くブツブツになる「イチゴ舌」、そして体にヤスリのようにザラザラした細かい赤い発疹が出ることが特徴です 。
- 回復期の皮むけ(落屑): これらの急な症状が治まり始めた後、発症から5~7日目以降に、手足の指先から皮が大きくむけ始めます 。まるで手袋を脱ぐように、あるいはジャガイモの皮のようにむける、と表現される特徴的なむけ方をします 。
手足口病の回復期
その名の通り、口の中、手のひら、足の裏を中心に水疱性の発疹ができる、夏風邪の代表的なウイルス感染症です。
- 主な症状(皮むけの前): 発熱(ないことも多い)、口の中の痛み(口内炎)、手足の発疹が主な症状です 。
- 回復期の皮むけと爪の変化: 症状が治ってから1~数週間後に、発疹が出た部分を中心に皮がむけてくることがあります 。さらに特徴的なのは、回復後1~2ヶ月経ってから、手足の爪が根本から剥がれたり、変形したりすることです(爪甲脱落症)。これは非常に驚く症状ですが、手足口病の後遺症として知られており、痛みはなく、自然に新しい爪が生えてくるので心配はいりません。
【特に注意】すぐ受診が必要な病気のサイン:川崎病
手足の皮むけが、ごくまれに緊急性の高い病気のサインである場合があります。それが川崎病です。 川崎病は、主に4歳以下の乳幼児に起こる原因不明の病気で、全身の血管に炎症が起こります。特に心臓に血液を送る冠動脈という血管に炎症が及ぶと、動脈瘤(こぶ)ができてしまい、将来的に心筋梗塞などの重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、早期の診断と治療が何よりも重要です 。
川崎病でも回復期に指先から皮がむける症状(膜様落屑)が見られますが 、重要なのは皮むけが起こる前の症状です。 以下の6つの主要症状のうち、5つ以上が当てはまる場合に典型的な川崎病と診断されますが、症状がそろわない非典型例もあります。
<川崎病を疑う6つの主要症状(レッドフラッグ)>
- 5日以上続く高熱(解熱剤を飲んでもなかなか下がらない38度以上の熱)
- 両目の充血(目やには伴わない、白目の部分が赤くなる)
- 唇が真っ赤になり、舌がイチゴのようにブツブツになる(イチゴ舌)
- 体に不定形の発疹が出る(BCGの接種痕が赤く腫れることも特徴的)
- 手足がパンパンに赤く腫れる(病気の初期、急性期)
- 首のリンパ節が腫れる
これらの症状が一つでも当てはまる場合は、皮むけの有無にかかわらず、夜間や休日であっても、すぐに小児科(できれば入院設備のある病院)を受診してください。
原因 | 主な症状 | かゆみ | うつる? | 家庭でのケアと受診の目安 | |
汗疱 | 手足の指の側面や裏に小さな水ぶくれ。その後、皮がむける。 | 強いことが多い | うつらない | 保湿と清潔を心がける。かゆみが強い、繰り返す場合は皮膚科へ。 | |
水虫 | 指の間がじゅくじゅくする、足裏に水ぶくれや乾燥、皮むけ。 | ある場合が多い | うつる | 家庭内感染に注意。自己判断せず、必ず皮膚科で検査・診断を受ける。 | |
溶連菌感染症(回復期) | 高熱・のどの痛みの数日後に、指先から大きく皮がむける。 | ほとんどない | 病気の急性期はうつる | 皮むけ自体の治療は不要。原因の病気の治療(抗生物質を飲み切る)が最重要。 | |
手足口病(回復期) | 口・手・足の発疹が治った1〜数週間後に皮がむける。爪がはがれることも。 | ほとんどない | 病気の急性期はうつる | 自然に治るのを待つ。保湿を心がける。 | |
川崎病 | 高熱、目の充血、唇の赤みなどが先行。回復期に指先から皮がむける。 | ない | うつらない | 皮むけより前の症状が重要。疑わしい症状があれば、ただちに救急外来へ。 |
治療方法
皮めくれの治療は、原因によってアプローチが異なりますが、ご家庭でできる基本的なケアは共通しています。
すべての皮むけに共通するホームケアの基本
① 無理に皮をむかない
むけかかった皮は、見た目にも気になり、ついむきたくなってしまいますが、これは絶対にやめましょう。無理にむいてしまうと、まだ準備ができていない未熟な皮膚を無理やり露出させることになります。これにより皮膚のバリア機能がさらに低下し、そこから細菌が入り込んで「とびひ(伝染性膿痂疹)」などの二次感染を起こしたり、症状を悪化させたりする原因になります 。自然に剥がれ落ちるのを待ちましょう。
② 清潔に保つ
皮膚を清潔に保つことは、二次感染を防ぎ、回復を助ける上で非常に重要です。1日1回は、石鹸をよく泡立てて、患部をゴシゴシこすらずに優しく手で洗いましょう。洗浄成分が皮膚に残ると刺激になることがあるため、ぬるま湯でしっかりとすすぐことも大切です 。
③ しっかり保湿する
皮膚を洗った後や、お風呂上がりには、できるだけ早く保湿剤を塗りましょう。皮膚に潤いを与えてバリア機能をサポートすることで、外部からの刺激を防ぎ、皮膚の正常な再生を助けます 。特に指定がなければ、市販の低刺激性の保湿クリームやワセリンで構いません。
原因別の治療アプローチ
汗疱・湿疹の場合
- 症状が軽い場合: かゆみがなく、軽い皮むけだけの場合は、上記のホームケア(特に保湿)を徹底するだけで改善することがあります 。
- かゆみや炎症が強い場合: 医療機関では、炎症を抑えるためのステロイド外用薬(塗り薬)が処方されます 。ステロイドと聞くと不安に思う方もいるかもしれませんが、医師の指示通りに適切な強さの薬を短期間使用するのは、症状を速やかに改善し、掻き壊しによる悪化を防ぐために非常に効果的です。かゆみが特に強い場合は、抗ヒスタミン薬の飲み薬が処方されることもあります。市販薬にも弱いステロイド成分を含むものがありますが、症状や部位に合った強さを選ぶことが重要なため、まずは受診して相談することをお勧めします 。
水虫の場合
水虫の治療には、白癬菌を殺すための抗真菌薬(塗り薬)が必要です 。大切なのは、症状が良くなったように見えても、医師の指示した期間、薬を塗り続けることです。角質層の奥に潜んだ菌を完全に退治しないと、すぐに再発してしまいます。
溶連菌感染症・手足口病など、病気の回復期の場合
これらの病気による皮むけは、皮膚が再生する過程で起こる自然な現象なので、皮むけ自体に対する特別な治療は必要ありません。最も重要なのは、原因となった病気の治療をきちんと完了させることです。 特に溶連菌感染症の場合は、症状が消えても処方された抗生物質を最後まで飲み切ることが極めて重要です。途中でやめてしまうと、菌が体内に残り、将来的にリウマチ熱(心臓に障害を起こす)や急性糸球体腎炎(腎臓の病気)といった重い合併症を引き起こすリスクがあります 。 手足口病の場合は、ウイルスに効く特効薬はないため、急性期のつらい症状(熱や口の痛み)を和らげる対症療法が中心となります 。
川崎病の場合
前述の通り、川崎病の治療は家庭では行えません。入院が必須であり、心臓の合併症を防ぐために、免疫グロブリン製剤の大量点滴療法やアスピリンの内服といった専門的な治療が、炎症の程度に応じて行われます 。
子供の手足の皮めくれの予防方法
一度皮めくれが起こると、治るまでに時間がかかったり、繰り返したりすることがあります。日々の生活の中で少し気をつけることで、皮めくれを予防し、お子さんの快適な生活を守ることができます。予防の鍵は「健康な皮膚バリアを維持すること」です。
毎日のスキンケア習慣
保湿の徹底 | 予防の基本は保湿です。お風呂上がりは皮膚が乾燥しやすいため、5分以内に保湿剤を塗るのが理想的です。それ以外にも、手を洗った後や、空気が乾燥していると感じた時に、こまめに保湿剤を塗る習慣をつけましょう 。 |
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優しい洗浄 | 体を洗うときは、洗浄力の強すぎる石鹸やボディソープを避け、低刺激性のものを選びましょう。熱いお湯は皮膚のうるおい成分(皮脂)を奪ってしまうため、お風呂はぬるめのお湯(40度以下)にし、長湯は避けるのが賢明です 。 |
汗と湿気の管理
汗疱の予防には、汗の管理が重要です。
衣類や靴下 | 汗をよく吸い、通気性の良い綿素材の靴下を選びましょう。ナイロンなどの化学繊維は蒸れやすいので避けた方が良いでしょう 。汗で濡れたら、こまめに履き替えさせてあげてください。 |
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生活環境 | 部屋の風通しを良くし、室温や湿度を適切に保つことで、不必要な発汗を防ぎます 。 |
運動の後 | 元気に遊んでたくさん汗をかいた後は、シャワーを浴びさせたり、濡れたタオルで手足を拭いてあげたりして、汗が皮膚に残らないようにしましょう 。 |
水虫の家庭内感染を防ぐ
ご家族に水虫の方がいる場合は、お子さんへの感染を防ぐための対策が不可欠です。
共用を避ける | バスマット、スリッパ、タオル、爪切りなどの共用は絶対にやめましょう 。 |
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清潔を保つ | 家族がお風呂から出た後は、床に残った白癬菌を洗い流すために、浴室の床をシャワーで流す習慣をつけると良いでしょう。 |
治療の徹底 | 最も大切なのは、感染している家族が完治するまでしっかりと治療を続けることです。これが家族全員を水虫から守る最善の方法です 。 |
よくある質問
この皮むけは、他の子にうつりますか?


- うつらないもの: 汗疱、湿疹、乾燥、若年性手掌足底皮膚炎、川崎病は、感染症ではないため他の人にうつることはありません 。
- うつるもの: 水虫は、原因である白癬菌が接触することでうつります 。溶連菌感染症や手足口病は、病気の急性期(熱やのどの痛み、発疹が出ている時期)には咳やくしゃみ、便などを介して他の人にうつります。ただし、回復期に起こる皮むけ自体に感染力はありません。注意点として、手足口病は症状が治った後も2~4週間にわたって便からウイルスが排出されることがあるため、おむつ替えの後の手洗いは特に念入りに行う必要があります 。
気になるようで、子供が自分で皮をむいてしまいます。やめさせた方がいいですか?


治療方法でも述べた通り、無理に皮をむくと皮膚のバリア機能が壊れ、治りが遅くなるだけでなく、細菌感染を起こすリスクが高まります 。お子さんの爪を短く切っておき、気になるようであれば保湿ケアをしたり、夜寝ている間にかきむしってしまう場合は薄い綿の手袋をさせたりするのも一つの方法です。
どれくらいの期間で治りますか?


糞便からは約1か月排出が続くため、病気が治った後も人にうつしてしまう可能性があります。小児へのトイレ後の手洗い指示などの生活指導が大切です。
病院に行くか迷っています。受診の目安を教えてください。


<すぐに(夜間・休日でも)受診>
- 川崎病を疑う症状(5日以上続く高熱、目の充血、唇の赤みなど)が一つでもある場合。
<日中に受診を検討>
- かゆみや痛みが強く、お子さんがつらそうにしている、眠れていない場合 。
- 皮がむけているだけでなく、赤く腫れたり、じゅくじゅくして汁が出たり、膿が出たりしている場合。
- ひび割れて出血している場合 。
- ご家庭での保湿ケアを1~2週間続けても、全く改善しない、あるいは悪化する場合 。
- 水虫を疑う場合(特にご家族に水虫の人がいる場合)。
- 原因がわからず、保護者の方が不安な場合。
何科を受診すればよいですか?


- 皮膚科:熱などの全身症状がなく、皮むけやかゆみ、発疹など、皮膚の症状だけが気になる場合は、皮膚の専門家である皮膚科の受診が適しています。
- 小児科:発熱、のどの痛み、元気がないなど、全身の症状を伴う場合は、まずかかりつけの小児科を受診しましょう。全身の病気の可能性を診断してもらい、必要に応じて皮膚科を紹介してもらう流れが適切です。
熱も発疹もなく、皮だけがむけています。様子を見ても大丈夫ですか?

