ブイタマークリームとは

ブイタマークリームとは

ブイタマークリームの製品画像
ブイタマークリーム(有効成分:タピナロフ)は、皮膚の過剰な免疫反応を抑えることで、皮膚の炎症をしずめて、アトピー性皮膚炎・尋常性乾癬の皮膚症状を改善します。

アトピー性皮膚炎の塗り薬治療は、ステロイド外用薬が中心でした。
1999年、プロトピック軟膏がアトピー性皮膚炎治療の「第2の塗り薬」として登場しました。
2020年、約20年ぶりにアトピー性皮膚炎治療の新薬として、「第3の塗り薬」コレクチム軟膏が登場。
2022年、「第4の塗り薬」モイゼルト軟膏が登場しました。
2024年、さらに5つ目の選択肢としてブイタマークリームがまもなく登場します。
ブイタマークリームはアトピー性皮膚炎だけでなく、乾癬にも使用できます。
 

ブイタマークリームはどんなお薬か

ブイタマー(有効成分:タピナロフ)は外用AhR調整薬と呼ばれる塗り薬です。
タピナロフは、AhR(芳香族炭化水素受容体)を活性化することにより、炎症性サイトカインを低下させ、抗酸化分子の発現を誘導して、皮膚の炎症を抑制するとともに、皮膚バリア機能を改善します。
 

ステロイド外用剤やプロトピック軟膏とは異なる作用機序でアトピー性皮膚炎・尋常性乾癬の症状を和らげる新しいお薬です。

ブイタマークリームのアトピー性皮膚炎への治療効果

国内の成人アトピー性皮膚炎216名の治療効果

対象

成人アトピー性皮膚炎患者(12歳以上)

病変の範囲が体表面積の5%~30%

IGAスコアが3(中等症)または4(重症)

EASIスコア(被髪頭部を除く)が10以上の患者

治療方法

成人のアトピー性皮膚炎患者に治験薬を1日1回、8週間塗布した。

評価方法

治験薬投与8週後におけるIGAの反応率により治療効果を評価した。

効果

<ブイタマー群>

20.24%の方で症状が消失またはほぼ消失し、IGAスコアが2段階以上改善した。

<プラセボ群>

2.24%の方しか症状の改善が見られなかった。

 
,適用部位毛包炎17.9%(52/291例),適用部位ざ瘡16.2%(47/291例),頭痛13.7%(40/291例),アトピー性皮膚炎8.2%(24/291例),ざ瘡7.2%(21/291例)及び接触皮膚炎5.5%(16/291例)であった。

国内の成人アトピー性皮膚炎291名の長期使用による効果と安全性

対象

成人アトピー性皮膚炎患者(12歳以上)

病変の範囲が体表面積の5%~30%

IGAスコアが2(軽症)または4(重症)

EASIスコア(被髪頭部を除く)が5以上の患者

治療方法

成人のアトピー性皮膚炎患者に治験薬を1日1回、52週間塗布した。

評価方法

治験薬投与52週後におけるIGA反応率と副作用を評価した。

効果

<ブイタマー群>

41.3%の方で症状が消失またはほぼ消失し、IGAスコアが2段階以上改善した。

安全性

重篤な副作用は見られなかった。

適用部位毛包炎17.9%(52/291例),適用部位ざ瘡16.2%(47/291例),頭痛13.7%(40/291例),アトピー性皮膚炎8.2%(24/291例),ざ瘡7.2%(21/291例)及び接触皮膚炎5.5%(16/291例)をみとめた。

 

皮膚病変IGAスコアとは

医師による皮膚病変の全般的な評価を0~4点の5段階でおこないます。
0=消失。皮膚病変が無い。
1=ほぼ消失。皮膚病変がかろうじて認識できる。
2=軽症。炎症所見(赤み)があり、進行した炎症所見(丘疹)も少しある。
3=中等症。炎症所見(赤み)も、進行した炎症所見(丘疹)もある。
4=重症。進行した炎症所見(丘疹)が広範囲にある。

IGA反応率とは

IGAスコアが0~1で、かつ2点以上改善した患者の割合。

ブイタマークリームの尋常性乾癬への治療効果

国内の成人尋常性乾癬158名の治療効果

対象

軽症~重症の成人尋常性乾癬患者

PGAスコアが2(軽症)~4(重症)

PASIスコアが5以上

病変%BSAが3~20%

治療方法

治験薬を1日1回、12週間塗布した。

評価方法

治験薬投与12週後におけるPGAの反応率により治療効果を評価した。

効果

<ブイタマー群>

20.06%の方で症状が消失またはほぼ消失し、PGAスコアが2段階以上改善した。

<プラセボ群>

2.50%の方しか症状の改善が見られなかった。

ブイタマークリームの副作用

ブイタマークリームの 安全性について

ステロイド外用薬の長期使用に伴う血管拡張や、皮膚が薄くなることがありません。
タクロリムス軟膏のような使い始めに伴う、ヒリヒリ感もありません。 
 

ブイタマークリームの副作用について

適用部位毛包炎15.6%(31/199例),頭痛11.1%(22/199例),適用部位ざ瘡8.5%(17/199例),毛包炎及びざ瘡がそれぞれ4.0%(8/199例)、アトピー性皮膚炎3.0%(6/199例)であった。