イボコロリでイボが取れる仕組み
イボコロリは、サリチル酸の働きで厚く硬くなった角質をやわらかくし、取り除く市販薬です。魚の目・タコ・イボが効能・効果として認められています。
手足にできるウイルス性イボの代表が「尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)」です。ヒトパピローマウイルス(HPV)が皮膚に感染して生じ、表面がザラザラしたり、角質が厚くなったりします。
サリチル酸外用は、尋常性疣贅に対する治療の選択肢の一つです。ただし、角質が取れたことと、イボが治ったことは同じではありません。表面が平らになっても病変が残っている場合があり、治療に時間がかかったり、再発したりすることがあります。
また、「イボ」と呼ばれるできものには、ウイルス性イボ以外の病気も含まれます。種類が分からないまま使用せず、迷った場合は皮膚科で診断を受けましょう。
イボコロリを使える場所・使えない場所
使用できるかどうかは、場所だけでは決まりません。イボの種類や広がり方、皮膚の状態、年齢なども確認する必要があります。
| 場所・できもの | 使用の考え方 |
| 手足のウイルス性イボ | 製品の使用条件を満たす場合に使用できます。診断が不明な場合は先に相談しましょう。 |
| 魚の目・タコ | 効能・効果の対象です。ただし、足裏のイボとの見分けが必要です。 |
| 顔・目の周囲・唇 | 使用できません。 |
| 首など皮膚のやわらかい部分 | 使用できません。 |
| 粘膜・外陰部・肛門周囲 | 自己判断で使用しないでください。尖圭コンジローマは使用対象外です。 |
| 傷や炎症がある部分 | 使用できません。 |
| 水いぼ・老人性イボ | 使用できません。 |
| 一列に並ぶイボ・群生したイボ・身体に多発するイボ | 使用できません。皮膚科で相談してください。 |
顔や首のイボには使わないでください
首にできる小さな突起状のできものには、スキンタッグ(アクロコルドン)などがあります。また、顔や身体にできる茶色い盛り上がりは、脂漏性角化症(老人性イボ)のことがあります。
これらは、手足の尋常性疣贅とは異なるできものです。イボコロリを塗って自己処理すると、正常な皮膚まで傷め、痛みやただれなどを起こすおそれがあります。液体タイプだけでなく、絆創膏タイプも顔や首には使用しないでください。
子どもや持病のある方の注意点
液体タイプのイボコロリは、7歳未満の乳幼児には使用できません。小児に使用する場合は保護者の指導・監督が必要です。絆創膏タイプも、購入した製品の添付文書で対象年齢を確認してください。
糖尿病の治療を受けている方、妊娠中または妊娠の可能性がある方、薬などでアレルギー症状を起こしたことがある方、医師の治療を受けている方は、使用前に医師・薬剤師・登録販売者へ相談してください。
イボコロリの使い方と 白くなったときの注意点
液体タイプは患部に薬液を塗り、絆創膏タイプは薬剤部分を患部に貼って使用します。使用回数や貼り替えの間隔は製品によって異なるため、添付文書に従ってください。
使用するときに大切なのは、薬を正常な皮膚につけないことです。広く塗ったり、大きすぎる薬剤部分で覆ったりすると、周囲の皮膚まで白くふやけ、痛みが出ることがあります。
白くなったら治ったということ?
液体タイプでは乾くと白い被膜ができ、サリチル酸の作用で角質が白くやわらかくなることもあります。しかし、白くなっただけでは治癒したとは判断できません。
浮いていない皮膚を無理にはがしたり、爪切りや刃物で深く切ったりするのは避けてください。出血や傷の原因になり、ウイルス性イボでは周囲に広がるきっかけにもなります。
痛み・赤み・ただれが出た場合
強い痛み、赤み、かゆみ、ただれなどが出た場合は使用を中止し、医師・薬剤師・登録販売者に相談してください。「効いている証拠」と考えて使い続けないことが大切です。
目に入った場合は、すぐに水またはぬるま湯で洗い、直ちに眼科を受診してください。
イボコロリで取れないときは?皮膚科を受診する目安
イボコロリを使っても改善しない場合は、薬を増やしたり、自己判断で長期間続けたりせず、皮膚科で相談しましょう。イボの種類が違う、病変が残っている、治療方法の変更が必要などの可能性があります。
特に、次のような場合は受診をおすすめします。
イボなのか、魚の目・タコなのか分からない
添付文書に記載された相談の目安まで使っても改善しない
数が増える、周囲に広がる、繰り返しできる
痛みや出血がある、歩行や日常生活に支障がある
急に大きくなる、色や形が変わる、傷が治らない
顔・首・陰部など、薬を使えない場所にできている
足裏の「芯」はイボ?魚の目?
魚の目は、圧迫や摩擦によって角質が厚くなり、中心に芯のような部分ができます。一方、足裏のウイルス性イボも硬くなり、魚の目に似た見た目になることがあります。
イボに見られる黒い点を「芯」と思う方もいますが、小さな血管に由来することがあります。見た目だけで決めつけず、皮膚科で確認しましょう。
何日で取れますか?
イボの大きさや部位、種類によって異なるため、「何日で必ず取れる」とはいえません。角質の変化が見られても、イボ自体の治療には時間がかかる場合があります。改善がないときや悪化したときは、製品ごとの相談目安に従い、使用を中止して相談してください。
うらた皮膚科で行うイボの診断と治療
名古屋市南区のうらた皮膚科では、まずできものの種類を確認し、部位や大きさ、数、これまでの治療経過に応じて治療方法を検討します。
「市販薬を試したけれど取れない」「子どものイボで治療の痛みが心配」という方もご相談ください。使用した薬の名前や使用期間が分かると、診察の参考になります。
液体窒素による凍結療法
ウイルス性イボに対する代表的な治療です。液体窒素で病変を凍結させ、改善を目指します。尋常性疣贅に対して保険診療で行われる治療ですが、複数回の通院が必要になることがあります。
処置中や処置後の痛み、水ぶくれ、色素沈着などが起こる場合があるため、皮膚の状態や治療後の反応を確認しながら進めます。
サリチル酸によるイボ治療 処方薬と市販薬の違い
「イボコロリ」をはじめとする市販のイボ薬には、サリチル酸を主成分とする角質溶解剤があります。サリチル酸は、厚く硬くなった角質をやわらかくし、取り除く働きがあり、皮膚科でもウイルス性イボの治療に使用します。
このサリチル酸をワセリンに配合した塗り薬が、サリチル酸ワセリン軟膏です。日本では5%・10%の製剤が医療用医薬品として承認されており、医師の診察に基づいて処方できます。
また、サリチル酸を50%含む貼り薬「スピール膏M」もあります。軟膏とは異なり、絆創膏の基剤にサリチル酸を配合した製剤で、イボ・魚の目・タコの角質を取り除く目的で保険診療に用いられます。
塗り薬と貼り薬のどちらが適しているかは、イボの部位や大きさ、角質の厚さなどによって異なります。
当院では高濃度サリチル酸ワセリン軟膏も用意しています
海外のイボ治療では、国内の5%・10%製剤より高い濃度のサリチル酸を含む外用薬も使用されています。一方、日本では、高濃度のサリチル酸ワセリン軟膏を既製の医療用医薬品として選べる状況は限られています。
うらた皮膚科では、治療の選択肢として、高濃度サリチル酸ワセリン軟膏を院内製剤として独自に調製し、必要に応じて処方しています。院内製剤とは、既製の製品とは別に、医療機関内で調製する薬のことです。
処方にあたっては、イボの種類や部位、周囲の皮膚の状態を確認し、適応を判断します。使用する量や頻度、塗る範囲についても診察時にご説明します。
高濃度であれば必ず早く治るというわけではなく、正常な皮膚につくと痛みや炎症、ただれを起こすことがあります。自己判断で広く塗ったり、市販のイボ薬を重ねて使ったりせず、医師の指示に従って使用してください。
治りにくいイボに対する治療
治りにくいウイルス性イボについては、経過に応じてブイビームによる治療などを検討する場合もあります。適応や費用、副作用については、診察時にご説明します。
ウイルス性イボの治療について詳しく見る
イボのブイビーム治療について詳しく見る
イボコロリを使えるか迷うときは、まずイボの種類を確認することが大切です。手足の治りにくいイボや、顔・首のできものが気になる方は、うらた皮膚科へご相談ください。
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監修・監修: うらた皮膚科 院長 浦田透
保有資格: 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
経歴:
平成23年 中京病院 研修医
平成25年 中京病院 皮膚科
平成26年 名古屋大学医学部附属病院 皮膚科
平成27年 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科
平成28年 名古屋大学医学部附属病院 医員
平成30年 名古屋大学医学部附属病院 病院助教
平成31年 名古屋大学医学部附属病院 助教
令和3年4月 うらた皮膚科 副院長
令和3年11月 うらた皮膚科 院長